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ほのあかり

外のせかいの荒れ模様、内の空間の不思議模様。フィクションです。お気に入りの風景をおもいつくままに述べました。

暗闇に

ほのあかり

寝静まるべき

夜更けに


街中の並木

オレンジ色の街灯

広場には

彫像の

凛々しい立ち姿が

黒黒と


太陽とは違う

弱いはずの

人工のともしび


身をかがめ

裏木戸をくぐり

入口にしては

砂場の滑り台のように

精一杯

足を持ち上げて

乗り越えて入る

どこへ至るのか

行方不明の扉




劇場ではない

大空の下


かりそめに

集まる人々


静かに

耳を傾けている


戦いの

物語を


語っているはずの

吟遊詩人


一人

また一人と

名乗りをあげる


遠い昔の物語から

はるか未来の平穏へ

一歩ずつ

続いていく


皮肉なことも

辛いことも

あったはずだし


これからも

あるはずだが


ただ


オレンジの

街灯の

あかりを頼りに


集まった

物言わぬ人々に


語りかける

詩人たち




どこへいくの

手をひく

大きな人に

そっと尋ねる


大丈夫だよ


一歩ずつ


奥へ進む




路は

進むほどに

狭くなり


やっと一人が通れるぐらい


かと思えば

うねうねと

曲がりくねり


私たちは

一体

どこへ行こうというのか




詩人の

語りは

穏やかに続き


独り言の

つぶやきのように

低く

囁くように

背中を

温める




遠くに響く

太鼓の拍子




自分たちの

鼓動と

太鼓と

詩人たちの

語り


静かなざわめきと

素直な笑いのさざめき


ゆっくりと


皆で

進む




われわれを囲む世界は

嵐に巻かれ

われわれは

信じていた

神にも

技術にも

置いて行かれた

子供のようだ




今もなお

空間の外は


大荒れのはず






持ち寄った

紙の提灯で

ささやかに

足元を照らす




科学の粋を尽くす

鉄の造形

人工の龍

そのトンネルを

潜って


さらに

その奥へ




構築物の

反対側に至ると

風は止み


空はすでに暗闇


背の高い

細い木立の間を


そろそろと


ぼんぼりの

ほのあかりが

続いていった





なぜたが内側は凪いでいるのです。外の世界は大嵐?フィクションです。いつもおつきあいいただきありがとうございます<(_ _)>(*^-^*)

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