8-85
こんな目に会うのなら、八天街へ一旦戻り。冷たい場所で何か冷たい飲み物をと思ってしまう。それでも、オールを漕いでしまう自分がいる。どうしてここまでするのだろうとも、自分でも思っていた。あの兄妹は、すでに自分の中では、掛け替えのない家族のような存在になっていた。
火炎に包まれた沖を、遥か遠目に見える頃には、大海原の四方に同じような小島が浮かんでいることに気付いた。
ようやっと、ついさっきいたところの小島から数百メートル離れた。浮き出た小岩が周囲に散らばり、地面から大きな岩柱が中央に伸びている小島につき。体力の限界なこともあって、洞穴がありますようにと、沖へと小舟をつけた。
陸に上がると、額に浮き出た汗をハンカチで拭い。シロと共に洞穴を死に物狂いで探した。
だが、地面にたくさんある熱鉄のかまどからの湯気で、周囲がよく見えなかった。
轟音と共に、炎の柱が幾つも地上から上がって、熱で空まで焼いている。
今では、真っ黒になってしまった空から、大量の煤だらけの煙がゆっくりと降りて来ていた。
このままでは、マズイと思ったその時。
「ニャ―!」
「あった!!」
そこで、シロが小島の右端にポツンと空いている巨大な洞穴を、運よく見つけてくれた。
シロが先頭を歩き。私はその後をフラフラと追った。




