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それももう一つの事実?
「うん? ここは……シロ?」
私は立ち上がり、シロを持ち上げあたりを見まわした。
そこは、小島に浮かぶ白い花畑だった……。
「火端さん?」
布袋から浄玻璃の鏡を取り出しながら、呼んでみた。
けれども、火端さんは近くにはいない。
ソワソワと東の方から心地よい風が吹く。この白い花畑で、私はしばらく佇んだ。
すると、違う風が吹いていることがわかる。
風に潮風に乗って、熱い空気が混じっていた。
「あら? あそこの洞穴から風が吹いているのですね」
私は、火端さんが大焦熱地獄まで一人で行ってしまったことを、確認することもなく。一度、シロを連れて大叫喚地獄まで戻ることにした。
急いで、あの男に会わないといけない。




