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さて、どうやって、下層へ行こうか? また、洞窟を探さないといけないだろうな。
大焦熱地獄……。
一体、どんなところだろう?
本で読んだけど、ここよりも熱いところらしいんだけどな。
しばらく、一人で小さな白い花畑の右端へ海沿いまで歩いた。すると、波で削られた断崖に浮き出た窪みを見つけた。辺りはそよそよとした涼しい風が吹いているけど、そこへ近づくにつれ強風が襲いだしてきた。
「うん? 崖に穴が開いている……いや、違う! 洞穴だ!」
よく見ると崖の窪みに、ボッカリと大口を開けた洞穴があった。
あ、そうか!
ここは、焦熱地獄だった!
当然、下層へ行く道があるんだ!
よし! じゃあ、行ってみるか!
地面から洞穴まで、約1、2メートルくらいだ。俺はロッククライミングの経験はないが、高校生活の間は体育でバスケくらいはしているから、崖にできた洞穴までなら、楽にジャンプして入れるだろう。
「えい!」
助走してジャンプをすると、見事洞穴へ体を捻じ込めた。
真っ暗闇のはずの洞穴の中は、天井に浮いた無数の人魂で仄かに明るかった。潮の香りがして。強風が吹きすさび。苔がびっしりとした細い道になっていた。
進めば進むほど、ビュウビュウと、強い風が吹いていて、同時に潮の香りが強くなってくる。
小一時間ほど進むと、洞穴を出た。
外は……。
「空が焼けている?!」
そこは、真っ黒に焼けた大空が広がる。無限に広がる大地だった。
高温で真っ黒になった土が広がり。至る所に、大きな穴が開いていて、潮の香りがする水が張ってある以外は、全て猛火が生き物のように暴れている焦げた大地だった。
目の前で、炎が踊り狂い。
俺の前を通り過ぎていく。
すぐに迫り来る高熱を後ろに飛んで避けたが、大汗を掻いては、ジュッと音を立て汗が蒸発する。




