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「ニャー」
「シ……ロ……?」
シロはその水差しを俺たちの前に置いて、ちょこんと座り込んだ。
あれ? 水分補給ならクーラーバッグに冷たい飲み物があるから、もう間に合ってるが?
辺りはその間も、凄い熱だ。
ジュウジュウと、至る所から蒸発する音がしている。
「火端……さん? きっと、シロは応援して……くれてるんですよ……」
息も絶え絶えの音星が、額の汗を布袋から取出したピンクのハンカチで拭いながら、シロの気持ちを察してくれた。
「あは……はは……ありがと……な! シロ! ……ハアッ……フウ……」
だけど、俺はその場で熱さでバッタリと崩れ落ちた。
俺は完全に気を失った。
…………
「兄貴?」
どこかから、弥生の声がする。
昔の懐かしさを残した声だ。
「や、弥生!!」
俺は飛び起きた!
そこは、白い花の咲く涼しい花畑だった。
傍には音星とシロが倒れていた。
「こ……ここは?」
「おれ……いや……兄貴。ここで、お別れだ……」
姿は見えないが、弥生の声がどこかからする。
「待て!! 弥生ーーーー!!」
俺はありったけの声で、叫ぶが。
そのまま弥生の声も聞こえなくなった……。




