7-72
棚に置いてある小型のクーラーボックスを音星と選んだ。その中で軽くて持ち運びやい一つを選んだ。
丁度、俺の背からして、左の脇下にぶら下げられる。
「火端さん。カッコイイですよ」
「……そうか? これで焦熱地獄の熱さ対策は大丈夫だろう。でも、弥生がその下層の大焦熱地獄に行った場合はどうしようか?」
「そうですねえ。あ、大丈夫かも知れませんよ。大焦熱地獄へ行ったら、念のために、また八天街へ戻ればいいんですよ。それでは、レジを済ませたら、この後、ドライアイスなどを買いに行きませんか?」
「う、うん。確かに、中身買わないとな。それじゃ、シロに道案内してもらおうよ」
レジを済まして、音星と玄関ドアまで行く途中にさっき起きたことを考えていた。あれは百鬼夜行みたいだったけど、けれども、なんで急に?
浮かばれない魂は本当にごまんとあるんだな。
まるで……俺たちに集中しているかのようだったぞ。
あ、そうか!
俺たちが地獄へ行ってきているからだ!
恐らく……魑魅魍魎とは天国にも地獄にも行けないから。
そんな、魑魅魍魎は俺たちに寄って来るのも頷ける。
何故なら、この世を永遠に彷徨うだけだから俺たちの存在がかなり気になるんだろう。




