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「どっわー、ここもあっついなあ!」
「ええ……良かった……間一髪でしたね。危うく熱でやられてしまうところでしたね」
真夏の八天街のちょうど昼下がりに、交差点の電信柱の傍に俺たちはいた。
赤信号の交差点から八天駅前のロータリーは、何故か自動車で混雑している。大通りを行く通行人の雑踏も殊の外いそいそとしているような錯覚を覚えた。
何もかも夏のうだるような暑さが包んでいた。
「火端さん? さすがにこうも暑さが続くと辛くなりますよね。アイスでも食べませんか?」
「お、おう」
音星の誘いで、俺は交差点を突き進み裏通りにある民宿の近くにあるコンビニへと向かった。街路樹の日陰ばかりを歩いて、コンビニでアイスクリームを買ってレジを済ましていると、店のガラス製の自動扉前にシロが座っていた。




