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・俺たちはトロッコの中へと急いで走っていった。
だが、箱の中に入ると同時に弾みでトロッコが少し動きだしてしまった……。
「きゃ!!」
「い、いわんこっちゃない!!」
ガタンとトロッコが、針の山を進んでその上で停止した。
トロッコは、針の上でグラグラとぐらつく。
このままでは、大きくバランスを失うとマズイ。
「?!」
「うわ! うわっ! 下は針の山だ!!」
乗っかているところから、無数の針がグニャリと歪む。
「あの。火端さん? なんだか私……とても嫌な気がしてきました……」
「ああ……」
トロッコの前に乗っている俺に、後ろにいる音星の震える声が聞こえてきた。その間に、トロッコは下の針の山が、二人分の重さを中心にずんずんと凹んでいくと同時に真横に傾いてきた。
「ああ、俺もだ……なんだか……これから起きることがわかったような……」
俺も嫌な予感がする……。
予感が的中した!
トロッコはそのまま猛スピードで、針山から下方のぼっかりと開いた穴へと滑り落ちた。
「うおおおーーー!!」
「キャーーー!!」
このままじゃ、本物の地獄の壊れたバンジージャンプだぞ……。
俺は叫びながら途切れ途切れの意識でそう思った。




