6-53
「またあそこに行くのか? 兄貴? オレは正直、凄く遠いところにあるから行きたくないんだけどな」
「まあな……」
閻魔庁は、人間の住む世界から五百由旬(古代インドでのサンスクリット語のヨージャナという言葉の音写で1由旬はだいたい10キロメートル)というものすごく遠い所にあるって本に書いてあったっけ。それと、仏のいない世界でもあるんだって。でも、閻魔大王は地蔵菩薩と習合していて、人々の信仰対象にもなっているんだ。
そのまんま勧善懲悪だけれど、秦広王(初七日)初江王 (十四日)宋帝王(二十一日)五官王(二十八日)閻魔王(三十五日)変成王(四十二日)泰山王(四十九日)と亡者には、七回もの審理があるって本に書かれてある。
「まずはここ大叫喚地獄から閻魔庁へ行く方法を探そう……あ! そこんところは全然大丈夫だった。音星の浄玻璃の鏡があるじゃないか!! 音星の持つ手鏡は浄玻璃の鏡の欠片って言っていたから、閻魔庁へと難なくいけるはずなんだ! 閻魔庁へ行くのなら、俺たちはただここで、音星を待っていればいいんだけなんだよ!」




