6-51
「や、やべえなあ!」
サングラスの男は、骸の山を登って素早く逃げ出した。
「いててててて」
「大丈夫か? 兄貴?」
「弥生! 早く逃げるんだ!!」
「ダメだ! 兄貴を置いてけない!」
「しょうがねえなー」
俺は血反吐を唾と一緒に、吐き出して必死に立ち上がった。弥生を連れ、サングラスの男を追い掛けた。その後ろから獄卒も俺たちを追い掛けた。
俺は骸の山の天辺で、サングラスの男に追いつくと、再び拳を握った。
だが、真後ろまで獄卒が迫ってきていた。
「なんだ?! まだ俺とやるのか!! お兄ちゃんよ!!」
「ああ!! 一発お前を殴らないと、スッキリしないんだよ!!」
固く握った拳を、サングラスの男の顔面目掛けて思いっ切り振り上げる。
その時、骸の山の上で骨の腕を踏んだせいで、サングラスの男がバランスを大きく崩した。見事、俺の拳がサングラスの男の顔面を抉った。それから、獄卒が俺たちの間に割って入った。
金棒を振り回す獄卒の動きが、俺にはスローモーションのように見えた。獄卒の金棒は、よく見ると元々血塗られていた。それがサングラスの男の上半身を容赦なく粉々に粉砕する。
バキバキと大量に骨の折れる派手な音が辺りに鳴った。
「ぐっ!! ぐへええ!」
サングラスの男の身体は、その場から血をまき散らして遥か彼方へ吹っ飛んだ。




