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炎や煮え湯で焼けそうになったり、高熱で死にそうになったり、でも、肝心な妹を少ししか探せない。それだと、まったく意味がないんだよ!
うーん。
……あ、そうだ!
「音星。すまないが、すぐに八天街へ戻ろうよ! 八天街の洋服店とかで服を買ったりして、ここ地獄の熱さ対策をするんだ。これから下層へ行けば行くほど、八大地獄はもっと熱くなって来るんだしさ」
「……それはそうですね……。それでは、ここの熱さとも、しばらくお暇しましょうか。一旦戻りましょう」
音星は無理に笑顔を作って、答えてくれた。
手鏡を布袋から用意すると、今度はシロと一緒に俺を鏡に映した。
――――
「あっちっちーーぃ! あつい! やっぱ、夏だけあって八天街も暑いな!」
「ふぅー、そうですね」
俺は真夏の猛射の中。八天街のロータリーで、大量の汗を拭う。リュックサックがもうずぶ濡れだ。音星は布袋からタオルを取って、俺の顔を拭いてくれている。シロは八大地獄から、ここ八天街へ手鏡で移動したというのに、至って驚いた様子はなかった。
そいうや、元々シロは猫屋にいたというのに、そこから八大地獄まで来たと言うのに、いつもと変わんない。普通だったな。
それにしても、どうやってこれから八大地獄の最下層を目指そうか?
段々熱くなってくるんだよな?
その時。パァアンンンンー。と、クラクションが鳴った。見ると、一台の車が凄い速さで、交差点を横切り通り過ぎていった。
「まあ、お急ぎのようですね。でも、この暑さの中大変でしょうに」
「ニャ―」
……
「いや、音星。車の中には……クーラー??」
「はい?」
「そうだ! クーラーがあったぞ! クーラーボックスやクーラーバッグなどだ! 早速、店を探そう!」
「火端さん! さすがです! これで大叫喚地獄での妹さん探しは大丈夫そうですね」




