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シロは俺の腕の中で、毛繕いをしている。
それにしても、確かに妹がここへ落ちるはずはないしな。もっと、下へ落ちてしまったんだろう。衆合地獄は探すには探したしな。
ニャー……。
シロは首を傾げた。
「なんてな! じゃあ、行こうぜ!」
「ええ。叫喚地獄へ」
俺たちは古井戸まで歩いて行った。
古井戸の中には、一本の綱が下りていた。俺は嫌な予感がしたが、最初に降りていくと、次第にぶすぶすと幾つもの釜土が煮えたぎる音がし、身体中に下方から高温が襲いだしてきた。それと同時に、多くの絶叫が聞こえる。
俺は勇気を持って、降りていった……。




