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足元に気をつけながらの妹探しだった。なにせ両手が塞がっているんだ。音星は時折、「う」と呻くこともあった。心配して辺りを見てみると、その原因が灰色の空から罪人が地面に落ちてくる際に、「痛て!」「痛い!」と痛みを発しする人がいたからだった。
その人たちは、生前で色欲に溺れたことを、ここで後悔するんだろうなあ。あ、でも。色欲に溺れたといっても。度が過ぎる色欲といわれているんだ。例えば、異性を襲う強姦のような罪だろう。
刃葉林地獄は、それと愛欲に囚われた人が落ちる地獄だし、現代版ではさながら危険なストーカーとかなのだろうな。多分な……。
この地獄の階層へは、俺の妹が落ちるはずはないな。
そう思って、もう一つ下の階層への入り口も探した。
血だまりの大地をゆっくり歩いていると……。
うん? あれれ??
俺は地面に一冊の本を見つけた。
その本は……俺が妹の誕生日に買ってやった本だった……。




