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勇気と巫女の八大地獄巡り  作者: 主道 学


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21/113

それも罪?

「ご馳走さまでした!」

「巫女さん。今日も梅干し入りのおむすびでいいのよね?」

「はい!」


「ぼうずには、俺が作ってやるよ」

「ああ、ありがとう。おじさん」


 おじさんとおばさんに地獄での飯を頼むと、俺と音星は早速二階へ行って、支度をした。


 途中、古葉さんが俺が階段を登る時に声を掛けてきた。


「お前も変わってるなあ。そんなに地獄へ行きたいのか? 行ってどうするんだ? そんなところは、いずれいつかは行くはずなんじゃないのか?」

「いや、古葉さん。地獄へは普通の人は行かないんだよ。というか、罪を犯した人たちだけなんだ。地獄へ行くのは……なのに、俺の妹が……」

 

 俺はカッと頭に血が昇って、急いでリュックサックを自室からぶんどると、民宿の外へと出た。外には音星が布袋を肩に掛けて待っていた。古い手鏡をあちこちから覗いては、コックリと頷いている。


「準備OKです! それでは行きましょうか。火端さん」


 俺と音星が玄関先で、頷き合うと。


「あ、わりい! 訳ありか! 俺が悪かった!! すまーーーん!!」


 後ろから、古葉さんの大声が追い掛けてきた。

 

「それでは、行きますよ!」

「ああ。今度は等活地獄の一個下の黒縄こくじょう地獄へ行こうよ」

「ええ。妹さん……。見つかるといいですね」


 黒縄こくじょう地獄とは、盗みや殺生をすると落ちる地獄だ。

 

「それでは、準備はいいですね」

「え、ここで?!」

「はい。この鏡をずっと見つめていてくださいね」


 俺は玄関先で、太陽の光を仄かに反射する古い手鏡を、じっと見つめた。


 …… 

 …………

 ………………


「火端さん。もういいですよ」 


 音星の声と同時に、ザンッという鈍い音が辺りに響き渡り。恐ろしい高熱が俺を襲った。


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