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勇気と巫女の八大地獄巡り  作者: 主道 学


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10-95

 ●月●日(月曜日)


 火端 弥生という少女に初めて出会った。


 ここのすぐ傍で、傘下の不良グループにからまれていたらしい。「凄く強い女の子が暴れている。良い動きをする。友達をかばっている時は特に良い動きだ。きっと、何か格闘技をしているんだよ」とスマホへ応援要請と報告の連絡が来た時は、正直。興味をすぐに持ったんだ。


 ●月●日(火曜日)


 友達を無事に帰すという条件で、しばらくこのビルにいてもらった。また興味をすぐに持った。仕草が妹に似ている。横を向く時。怒る時。それと、笑い方だ。


 ●月●日(水曜日)


 弥生が俺の仕事の邪魔をした。


 部下や幹部が震え上がる中で、俺に向かって、怒鳴っていた。俺は微笑んで、弥生とある一つの約束をしてやった。


 それは、今後麻薬には手を出さないことにする。だった。


 ●月●日(木曜日)


 また、弥生が問題を起こした。

 ビル内のタバコを全て捨てたのだそうだ。どおりで俺のタバコも今朝から無いわけだ。


 ●月●日(金曜日)


 俺の妹が死んだ。殺したのは俺。本気で好きになってしまったんだと気が付いたんだ。だけど、それは、妹じゃないんだ。きっと、弥生だ。いつの間にか、弥生を好きになってしまっていた。この世の誰よりも。


 ●月●日(火曜日)


 相棒の禿げ頭を付添にして、取引先の前に弥生と高級バーへとよった。弥生は前からどんな取引先でも、俺についてくるようになっていた。今回の取引は大規模な取引先で、ヤクを扱わざるを得なかった。だから、弥生がいると、何かとマズかった。


 それを見越した禿げ頭が進言してきた。


 ここで、酔い潰そうと。


 いや、俺は……。

 その時には、すでに……なあ。


 弥生よ。


―――


 弥生がでてくるページの日記は終わった。


「ほらね! 火端くん! こんな場所にいても、弥生ちゃんは優しくて良い子だったんだよ! そうだろう!」

「……」

「や、火端くん! 君は、泣いているんだね……すまないね……」


 俺は涙を拭いて、広部康介の日記をびりびりに破ってしまった。

 そして、思いっきり床にばら撒こうとしたら、窓からの急な突風に乗って、紙吹雪となって、広部康介の日記はこのビル全体へと舞っていった。


「おお、なんて綺麗なんだ! ……この紙吹雪は……」

「さあ、谷柿さん。用は済んだし八天街へ戻ろうよ。音星も心配して待っていると思うんだ!」

「あ、ああ。そうだね……それと、このお金どうするんだ?」

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