それも転生?
カチリッと小さな音がして、扉が開いた。
多分、この金庫は警察でも押収できなかったんじゃないかな?
金庫の中には、見たこともない。あるいは、これからも見ることのないほどの大金が入っていた。
谷柿さんはヒューっと口笛を吹いた。
俺はしばらく、呆然としていると……。
大金の脇に一冊の黒い色のノートがあることに気が付いた。ノートを開けてみると、それは日記だった。
「あのね。火端くん。この金庫は、きっと広部康介の個人用の金庫なんだよ」
そうか、この金庫は広部 康介だけの金庫だったんだ。そうとわかれば、早速。
俺は日記を開いて、目を皿のようにしてから、隅から隅まで読もうとした。
「あ、火端くん。広部康介の犯罪の方も読んでしまうと、病んでしまうぞ」
「……でも」
「あのねえ、ちょっと貸してみなさい」
谷柿さんが、日記のページをパラパラと捲って行く。
「弥生ちゃんっていうんだよね。その……火端くんの妹さんは、きっと優しい子だったんだよね。なら、広部康介にとっても弥生ちゃんは弥生ちゃんだったんだよ」
「え?」
「あ、ほら。こっちから違うことが書かれている。お、弥生ちゃんのことばかりになってきたよ」
「あ!」




