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第三話 勇者、魔王になるべく会議します

はぁ…疲れた…なんとか今週中に出せました!第三話投稿!楽しんでいってね!


「あ、忘れてたわ、もう一つお願いがあるの」

「お、なんだ?」

「…それ、脱いでくれない?」

「…これ?」


自分の装備を指差して確認する。魔王討伐にために作られた世界最高峰の防御力を誇るこの装備は、守護の女神イージスの絶対的な加護を受けているほか、ありとあらゆる魔を退ける破魔を持つ、また、装備からは膨大な魔力量によって淡く神聖力が漏れ出しているほど、ちなみに、この神聖力は着ているうちは補充されるので無くなる事はない。


「それはまたなんでだ?」

「今の私だと、その漏れ出てる神聖力が痛いのよ。」

「…そこまで封印強いっけ」

「そこまで封印強いのよ…」


少し俯いて、考える。別に、脱ぐだけだったらいいのだが、流石に生身で魔族が屯する場所を堂々と歩けという方が難しい。


「…それじゃあ、大罪の鎧でも着るか?」


唐突に、全く別の野太い声が出てくる。ふとその方向を見ると、龍人族であり世界最恐の大武士、アルタオス・ブラウダーがそこに立っていた。

まぁ、普通に気付いてはいたが隠れてるつもりらしかったので反応していないだけなんだが。


「おいおい、神の使徒たる勇者に大罪の鎧をつけろと?」

「その神に反逆しようとしているのはどこの誰かしら?」


いちいち反応するマーシャ、まぁ、無理もないと思えば…うん。


「…いや、別の方法があった、守護魔法をかけ続ければいいんだ。」

「…具体的に何を?」

「守護天華、」

「だ〜か〜ら〜、失われた神代魔法を簡単に使わないの!というか守護魔法を永続的にかけるって何!?」

「1分おきに効果が消えるなら1分ごとに使えばいい」

「だから…はぁ、もういいわ」


もはや説得することすらも諦め、話の流れだけを掴もうとする姿勢になっている。そんなマーシャを見てか、アルタオスも少し話しづらそうにしている。

ちなみに、守護天華というのはあらゆる物を退ける絶対的な防御結界である。これは元々、神の世界から守護の力を持ってくる物であり、勇者オリバーだとしても人間界と神界を繋ぐのは1分程しか持たない。なら、1分ごとに使えばいいということだ。


「ま、まぁ、別の方法があったならそっちをするといいさ…うん。」

「あ、そういやこれで四天王が揃ったな。」

「あなたが殺したヴァルキリアを除いてね」

「それは…すまなかったよ」


ヴァルキリア・オーレン、俗に言う堕天使である。こいつは古くから…腐れ縁があった。これを説明するのはすごく長くなるだろう。出会いから別れ、それら全てを説明する事は、勇者オリバーの全てを晒すことになるのだ。


「まぁ、過去のことを言っていても仕方ありませんわ、ひとまずは、魔王城に来てください。何もありませんが。」

「…ウルも大変そうだな」

「えぇそうですよ誰のせいでしょうね」

「あ、あはは…」


どうやら、仲良くなるには長い年月が必要そうだなぁ…。

その後、魔王城の魔王幹部会議室に移動した。本来は魔王と四天王による枢密会議の場所である。


「私がこっちに座るのは初めてね。」

「違和感があるだろうな。まぁ。自分もこんな滑稽な場面を見ることになるとは思わなかったよ。」


マーシャは、もはや職業上の魔王ではなくなっているため、マーシャが座っているのはヴァルキリアの席である。一方、オリバーは職業上では魔王となったために元は魔王マーシャの席についている。


「ひとまずは、全体的な国家的役割を作りたい。魔界の方は統一国家として魔王領があるんだよな?」

「えぇ、間違いないわ。」

「そしたら、魔界の統一国家を魔王国とし、この人間界の占拠区域を魔王統領国として魔王国の属国と呼称する。いいな?」


双方に顔を見合って確認をとっている、そうして、納得したかのように頷きはじめた。


「そして、魔王統領国は大体今の3割程度にまで撤退する。」

「待って、そしたらその土地を確保するために死んだ仲間の想いはどうなるのよ。」


反撃したのはマーシャだった。もちろん、反撃される事は考えていた。


「でも、今魔王統領国はすでに世界の1割程を支配してるんだ。今の戦線のままだと確実に隙をつかれるぞ、今この瞬間もな。」


実際、世界の1割を500万の大軍が支配するなら理解できたものの、世界の1割を3万2000人が支配するなど全くもっておかしい話だ。


「…わかった。それなら…大丈夫よ」

「まぁ、納得し難いことはこっちだって理解している。ただ、本気で魔王軍を復活させるなら、致し方ない犠牲だ。」


幹部全員が、思い耽るように俯いている。彼らにとっては、同胞を多く失わせてようやく手に入れた土地だったのだ。

ちなみに、勇者がいるのになんで世界の1割が占拠されているのかというと、一個一個潰すのが面倒だったので先に幹部を倒す方が早いというオリバーの謎精神によって占拠地は放置されていたからである。


「今、王国は魔王を打倒したから一番平和ボケしている時だし、一番警戒している時でもある。魔族の撤退を確認でき次第、王国は全ての土地を取り戻すため軍を動かすだろう。そこが好機とも言える。不完全な状態で全てを動かしてくれるほど好都合なことはない。つまり、撤退を確認した人間が総攻撃をするまでの間に魔王軍をほぼ元通りにすればいい。」

「…それ、無理じゃない?」


他の幹部も頷いている。たしかに、壊滅状態、というかもはや壊滅している魔王軍を人間が総攻撃してくるまでに立て直さなければならないのだ。


「ま、そこで活躍してくれるのが君たちってことだね。まぁ、簡潔に言うと、それぞれの得意な物を手下に教えるだけ。」

「…それだけでいいの?」

「あぁ、それだけでいい。逆に言えば、それだけで十分だ。説明は難しいからな、実際にやってみたほうが早い。説明書はまた配るから、とりあえず今日のところは一回休んだほうがいいだろう。」

「えぇ、どっかの勇者が唐突に魔王の元に現れたせいで私はとても疲れましたよ。」

「“元”魔王だろ?」

「喧嘩売ってんのかオラァ」

「魔王の威厳どこ行ったオラァ」

「う…何も言えない…」


そうして、もはや日常と化しそうな会話を終えて、解散となった。一応、魔王の間がオリバーの部屋になるのだが、いろいろありすぎて移動が面倒なのでひとまずはオリバーは集魔の間、まぁ来客室的存在に住むことになり、落ち着いたら移動することになった。


「さて…説明書作らないとな、他にもいろいろ書類整理が…ダルぅ〜…仕方ない、面倒だし時弄るか、《我が名の下、時の大精霊よ、汝の御加護を与え給え。》」


これ、詠唱いるの面倒だなぁ、と思いつつ、その呪文を唱える。時の大精霊は時空を司る神聖神であり、全ての精霊を支配する精霊王である。時を止めたり戻したり、つまりは、不変の存在を変えることができるのだ。この精霊とは永続契約をしている。一方的な破棄は最高神であり統一神である総統神ベイルートをもってしなければできる物ではない。


《我、総統神の名の下、汝との”神の誓い“を全て破棄する。汝は我ら神に反逆せし者、汝に天誅を与え賜う。》

「あ…まずい…“神の誓い”のこと忘れてた…あれ?これやばくね?」

なんか…長くね?いやね?やっべぇ今週中じゃんって急いで書いたらなんか多くなっちゃった()

この影響でまた投稿遅れるかも…まぁ、来週中には出します。多分きっとおそらくもしかしたら。

追記:次回予告…まだ作れてないので予告できません()できるようになったら追記します。うん。2023/07/06

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