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第二話 勇者、魔王になるべく把握します

やぁ!第二話投稿だよ!疲れた…(本心)。頑張ったからしっかり読んでね!

「さてと…きてくれたことはありがたいんだが…」


一泊おいてそう告げる


「今の魔王軍…どんぐらいの勢力なんだ?ある程度滅ぼしたからかなりの縮小があったと思うんだが…」

「下位魔族が1万5000、中位魔族が1万、上位魔族が7000、高位魔族が3、最高位魔族が私1人よ」


そう告げるマーシャ、オリバーもこの数には驚いた


「あれ?そんな少ないっけ、確か人間界に来た時には500万はいたでしょ」

「どっかの誰かが本拠地を奇襲攻撃してきて100万ほど壊滅したのでね」

「あ〜…」


思い返すように反応するオリバー、無論、そんな奇襲攻撃ができるのは勇者オリバーに他ならない。


「あとはどっかの誰かが神獣族を従えてあろうことか自爆特攻させてきたりね」

「あ〜…」


またもや反応するオリバー、神の使いとされた神獣族を従えれるのは勇者オリバーただ1人であり、神の使いを自爆特攻させたのもまた勇者オリバーただ1人である。


「あとは〜」

「わかったそれ以上は大丈夫だ。」


止まらなくなりそうなマーシャを止め、本題に戻る


「しかし思ったよりも深刻だな、人材不足もあるだろうが、技術者がいないからな…」

「あら?私は技術者じゃないとでも言いたいのかしら?」


そう話すのはウルだった。


「たしかにお前は魔法の始祖、ほぼ全ての魔法を操るわんちゃん魔王より恐ろしいやつだが、全軍を率いるほどの統率力はない。それに問題はまだある。兵站やら物資やら、不足していることが多い。」

「誰のせいかな?だ、れ、の、」


マーシャが圧をかけながら話してくる。もちろん、魔法覇気と呼ばれる威圧は神獣族でさえも怯えるほどであるが、今の封印の状況では、ちょっとガタイのいい犬の吠えぐらいにしか恐怖を感じない。

この状況では、復興に時間がかかるのは目に見える事だった。


「というか、それよりも最優先してやることがあるでしょう」

「ん?何だそれは?」


全く身に覚えがない。と言ったオリバーに、呆れ顔で徐に自分の目に指を指すマーシャ。


「この封印、解きなさいよ。」

「あ…」

「忘れてたの?これがなければ私だってまともに動けるわよ。」

「……………それ、俺でも解けない。」

「……はぁ?」


予想外の言葉が飛んできたために反応に困るマーシャ、ウルとソールも同じような反応だ。


「…えっと…あなたがつけた封印よね?あなたが解呪できないの?」

「いやー、それは7つの封印を重ねた封印で…それぞれの封印魔法を一斉に解けばいいんだけど…封印を解くには本人の精神状態に依存するんだよね」

「…それは、どういう?」

「この封印は神が与えた試練、みたいな感じで、7つの封印魔法を解呪するには7つの美徳である知恵・勇気・節制・正義・信仰・希望・愛をお前が持ってないといけない、今お前にあるのは知恵と正義だけだから…あと5つ、同時に達成しないといけない。」

「…それ、不可能じゃない?」


そもそもとして、魔族に美徳を求める方が難しい。一個あるだけで十分すごいのに、2個もすでに持ってるのはおそらくマーシャただ一人だ。


「つまり、神がつけた封印だから、俺には解呪のやり方がわからないってこと。」

「あんた、そんな大魔法を下位魔族にもポンポン使ってたの?」

「あぁ、こっちの方が楽だしな。」

「…本来、神代魔法は失われた古代魔法で、使えたとしてもその魂を捧げなければできない所業なんだけど?」


つくづく、呆れ顔になるマーシャ、無理もない話だろう。何てったって、失われた古代魔法をポンポン使うただの化け物によって、自分の力が半永久的に使えないのだから。


「じゃあ、こちらも質問してもいいかしら?」

「ん、いいぞ。」


マーシャから質問があるらしいので、受け応える。やっぱりここでは信頼関係が大切だから、こういったことはしっかり対応しないとな!


「あなた、少なくとも魔王を倒したってことになっている英雄よね?なぜ魔王軍の勢力側に来たの?」

「あ〜…それか」


昔のことを思い出しながら、当時のことを話す。


「まぁ〜…簡単に説明するとだな、国に帰った後、魔王を倒す力を持つ勇者の反逆を恐れて、奇襲やらなんやらしたけど効かないから追放したって感じ。」

「すごいざっくり言ったわね、国単位の奇襲が効かないってどんなんだよ…」

「いや、普通に考えてみろ?世界最高峰の暗殺者とも言えるソールをこっちは倒してるんだぞ?それ以下の暗殺者なんて送ってきても意味ないだろ。多少やり方を変更して国の聖騎士団を送ってきたこともあったが、こっちは武士王 アルタオス・ブラウダーを倒してんだ。それ以下の騎士団送ってきても意味ないだろ。」

「それは…そうね。」


ため息…主に、憐れみ、人間側への憐れみが詰まったため息が吐かれる。


「それじゃあ、後一つ、あなた、魔王軍を率いて何をしたいの?単純に人間を滅ぼすだけならば、あなただけで十分でしょう、なんで、あなたは魔王を始めて、なんで、あなたは私たちに協力するの?」

「いい観察眼だな、いいぞ。答えてやる。」


少し間を置いて、応える。その場の空気が変わったのがその場の誰もが理解していた。


「自分一人が圧倒するのはつまらないから。それだけだ。」

「………は?」


さっきまでの緊張した空間は一気に消え去り、困惑だけがその場に残った。


「え?本当にそれが理由なの?」

「あぁ、もちろん、なんならここで神に宣誓もできるが」

「魔族の王の目の前で神を呼び出すつもり?」


先ほどから呆れ、という反応しか示していない。いや、当然と言えば当然でもあるが。


「と、いうとわけで、ひとまずは原状回復を目的とする。最優先事項は兵站、次に国民保護、次にそれらを持続可能とする。それでいいな?」

「内容に文句はないわ、だけど一つ、魔族が主に支配するこの魔王領は、弱肉強食の世界、魔王が各魔族を支配している…そっちの言い方で言えば地方分権?っていうやつに当たるわ。それに、ここは人間界を占拠しているだけで国ではない。ま、尤もその魔界はこの人間界よりひどい有様だけどね。」

「なるほど…そこは把握しておこう。だが、じゃあなんで人間界に魔王城あるんだよ」

「…それは、簡単よ。魔界よりこっちの方が居心地がいい。それだけ」

「……魔界、どんだけ治安悪いんだ。」


呆れるのはどうやら魔王側だけではなかったらしい。お互いに大問題を抱えていることがわかったため、どうにかする必要がある。まずは、一つ一つを丁寧に解決する必要がありそうだ。

なんか長いと思った君、今回だけだぞ☆

あと長くした影響でちょっと余裕がない…次の投稿も来週のどっかにします。(来週のどことは言っていない。)

第三話 勇者、魔王になるべく会議します もお楽しみに!

レビューなど良ければよろしくお願いします!

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