表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/10

2.約束

 長い六時間授業がようやく終わった。紗奈はぐーっと背中を伸ばす。

 帰りの学活もいつも通りの時間に終わった。

 帰る支度をしていると、緑がめずらしく紗奈に話しかけてきた。

緑「おい、星野。」

紗奈「んー、何ー?」

緑「放課後、空いてるか? 」

紗奈「まぁ、一応…」

緑「じゃあさ、今日遊ぼうよ。」

紗奈「いいよー。 」

 紗奈はあっさりOKの返事をした。まだ小学校六年生だったからだろうか。男子と遊ぶことに抵抗はなかったようだ。

緑「じゃあ、家帰ったら、もみじ公園に来て。待ってるから。 」

紗奈「りょーかい。」

 『もみじ公園で待ち合わせ』と頭の中で何度か唱えてから、紗奈は帰る支度を済ませた。


………………………………………


女子友達「あれ見たー?」

紗奈「見た見た!あれめっちゃよかったよねー。」

女子友達「うんうん!あっ、あの漫画の新刊読んだ?」

紗奈「まだー。もう読んだの?」

女子友達「うん。さっそく買っちゃったよー♪」

紗奈「いいなぁ…」

女子友達「よかったら、貸そうか?」

紗奈「えっ!いいの!?」

女子友達「もちろん!紗奈ちゃんだしね♡」

紗奈「まじで!ありがとー♡」

 放課後の教室で、そんな会話をしていた。ふと、時計を見ると、四時過ぎだった。そろそろ帰らなくちゃ、と女子友達が言い始めたころだった。

((何か忘れているような…))

 はっ、と思い出した。『イツメン』の男子たちとの約束を。

紗奈「私も早く帰らなくちゃ!」

 急な用事を思い出した、と言って、あわてて教室を出た。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ