表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/20

005 春咲厚塗 またはファンデーション新調

サブタイトル元ネタ:

『春咲小紅』矢野顕子による楽曲

アップするのが遅れてもう初夏になってしまった……。


 春ゆえに、っていうか前に使ってたやつを使い切ってしまったからなのだが、ファンデーションを新しくした。同じものを買い直そうかとも思ったが、やっぱ春やし、新しい年度に変わったし、加齢とともにくすみがちな顔面に新しい風と透明感を! ってことで、全然違うブランドのにした。


 それにしても、新しい化粧品ってウキウキするよね! 私は化粧をしてもあんまり顔が変わらないのだが、それは「化粧してもしなくてもそれなりに見れる顔です」という自慢ではなく、根本的な化粧技術の不足と、盛れば盛るほど古き良きオカマバーの人みたいになるという骨格ゆえの悲しさ。


 それでもやっぱり新しい化粧品を購入したときは、「これで自分の新しい魅力が発揮されちゃうかもしれないぜえ……!」と期待すること毎度毎度。

 それなのに! コスメカウンターでBAさんに塗ってもらったときは、あんなにもツヤっと! 透明感!! に思えた私の肌も、自分でやってみると今までとあんまり大差なく、あれはコスメカウンターの照明とBAさんのメイク技術によって成立するものだったのだ……と現実を目の当たりにしてもなお、化粧品買うときのウキウキは止まらない。


 私は! 自分を! 諦めない!


 で、結局なにが言いたいのかというと。

 化粧品に興味ない人からしたら、「これに◯千円、◯万円……!? ちょっと理性を失ってませんか? てか塗っても塗らなくてもあんま変わんないじゃん! 日焼け止め塗っとけばいいじゃん!」としか思わないかもしれない。私もかつてそう思ったときもあった。

 しかしやっぱり化粧品は、私にとっては必要だからするものというより、娯楽なのだ。「新しい自分に出会えちゃうかもしれない」という、淡い期待とウキウキのためにお金を払ってるのだ。何度裏切られても。テクノロジーの進歩が加齢に追いつかないとしても。嗚呼それは最早哀しき性。


 そうして今日も私はファンデーションを塗りたくる。

 ラベンダーパール配合の化粧下地でくすみをとばしてツヤと透明感を演出! そして上から春の新作ツヤ重視のファンデーションを重ね、さらに眼の下のクマをひとはけのハイライトで飛ばし、明るいところで見てみたら、顔がサバみたいにテラテラしていた。


 何事も加減が大事。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ