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004 件の馬鹿 または風邪の認知

サブタイトル元ネタ:

『イワンのばか』トルストイ

児童向け世界名作選かなんかで幼少期に初めてこのタイトルを見たとき、「題名に『ばか』ってつけていいの……?」という妙な驚きと心のざわつきを感じたのを覚えている。

振り返れば幼少期の私は、結構思想的に潔癖な環境で育ってたのかも。

今はこのザマだけど。

 人間なのでたまに風邪をひくんですけど、年々風邪の治りが悪くなっちゃって嫌んなっちゃう。子どもの頃はたとえ38℃くらいの熱が出ても、1日寝てれば良くなったのになあ。


 最近はそもそも滅多に38℃の熱なんて出なくて、その代わり37℃くらいの「ずっと寝てるほどではないが、日常生活には非常に支障がある」微熱が数日続く……。これはこれできつい(し、風邪菌を徒に撒き散らす点では非常に迷惑)。仕事も繁忙期でなければ「熱なんで、丸一日休みます……」って言える環境なんだから、いっそのこと高熱出て1日で治ってくれたほうが楽なのだけど、振り返ってみれば「簡単に高熱が出てわりとすぐに下がる」ということさえ、実は若さの象徴だったのだと気付く。げんなり。


 ならばせめて大人らしく、風邪の初期症状をいち早く察して、それなりの対処をし悪化する前に治す、という芸当が出来ればいいのだが、これが全然できない。特に冬。基本的に寒さに強い体質なので、「ちょっと寒いけどまあ平気」が、外気温による寒さなのか、風邪による悪寒なのか、いまいち区別がつかない。

「悪寒の場合はいっぱい着ても寒いやろ、気付けや」とお思いの方もいるかもしれない。だが、寒くても平気な人間は、耐えられない寒さでなければ寒くてもいっぱい着ない。「寒いわぁ、冬だわぁ」と思うだけ。


 よって「ああこれはどう見ても風邪ですね!」という決定的な症状や状態にならないと風邪だとわからない。そして長引く風邪諸症状と微熱に苦しむ。


 しかしここまで書いて気付いたが、もしかしてこれって、単に私が馬鹿だからなんじゃない? 30年以上生きてきて、風邪なんて何度も引いたのに寒さと悪寒の区別がつかないって、まさかただの馬鹿なんじゃないの? 「馬鹿は風邪ひかない」って言うけど、それって馬鹿だから風邪をひかないのではなく、馬鹿は風邪ひいても気付かないのだけなんじゃないの?


 やはり古くから言い伝えられていることにはそれなりの根拠がある。先人の教えはある程度正しい。

 私は馬鹿かもしれないが、それを自力で悟れた分だけ、大人になったし賢くなったのだ。馬鹿でも亀の歩みでも、進歩は可能なのだ。

 しかし結局これからも、風邪引いても気付かずにそのまま悪化させちゃうであろうあたり、「馬鹿は死んでも治らない」という言葉が頭をよぎる。

 そんな私、もうすぐ34歳……。

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