昆虫ダンジョンインセクト 7
ゴールデンウィーク中に、途中まで攻略して放置していたゲームをプレイしたくなって、セーブデータをロード。
最終セーブは2019年5月でしたよ……三年放置してたとか驚きです。
マイ○ラとセブン○イズに囚われていたからなぁ……。
二階の探索と検証は十分すぎるほどにした。
下へ降りる前に戦利品の整理をしておこう。
階段付近に敵が出にくいのは、ダンジョンの暗黙あるあるだよね。
気を抜いたら遭遇するのもあるあるだけどね。
結局蝶々系モンスターは全部テイムしました!
よろしければ、御一緒に如何ですか? と脳内で囁けば、は~い、喜んで! と返事がある始末。
これがテイムと言えるのかどうかは微妙なところだろうが。
リリーとサイがまだ戻らないので、代わりとばかりに二匹の蝶を出しておく。
その他の子はスライム収納にある、お花畑でのんびりと過ごすらしい。
天敵がないので、まったりできるわ~と喜んでいるそうだ。
外に出ているのはブルーアゲーハとアゲーハ。
何かね?
アゲーハ特殊攻撃とかできるんだって。
是非一緒にお願いします~と言われたので、揃って出してみた。
蝶々系の特殊攻撃って何だろうね?
自分が知るRPG系のゲームから察するに幻覚攻撃とかかな?
詳しく聞こうかと思ったら、出番をお楽しみに~と言われてしまったので、大人しく出番を待とうと思う。
ドロップアイテムは、羽、触覚、口器、鱗粉、蜜、卵。
レアドロップでアゲーハのブローチ。
なんと合計六個出た。
私とスライムたちの分かな? と思いつつ、六個もドロップしたらレアじゃないよね? と思いつつ。
卵はレア種のみ、蜜はアゲーハ、シロモンがドロップ。
鱗粉は蛾のモンスターが大量に落としてくれました。
ちなみに鱗粉の効果は、蝶々系は魅了、蛾系は毒……という違いがあったよ。
蛾の鱗粉はモンスターにも効果のある弱毒が作れるから、需要が高いんだってさ。
口器とか何に使うんだろう? と首を傾げていたら、乾燥させて、粉末にして、軟膏とか口紅とかに入れると、保湿効果が上がるんだそうだ。
手間がかかるけど、美容にお金をかけられない人たちが、よく使ったりするらしい。
羽は触角と組み合わせて、ミニホウキを作れるそうだ。
壊れやすいけど、窓サッシのゴミとか綺麗に取ってくれるんだって。
作って少しストックしておこうかな?
村人たちが喜んでくれる気がする。
卵は上手に育てれば、テイム確定の子供が生まれると聞いた日には、テイマーもどきは、辛抱強く卵入手を頑張れば良かったんじゃね? って苦笑したわ。
蜜はそのまま食べるのには味が薄いけど、甘み自体は感じるので、料理の調味料として使われるパターンが多いのだとか。
いろいろな用途があるんだねぇと感心させられましたわ。
宝箱は、隠し宝箱が凄かったからか、他は普通っぽく感じた。
それでも三個もあったんだけどね。
中身はシロモンのブローチ一ダース。
そして同じくシロモンのブローチ一ダース。
ただし、こちらは色が黒。
村人に配れってことかな?
白は女性で、黒は男性に配れってことかな?
最後は、アゲーハとシロモンの蜜が瓶詰めでそれぞれ一ダース。
食べ物が多いのは仕様だよね。
満足のいく二階探索でした。
何より、秘密の花園に行けたのが嬉しい。
可愛いマジックバッグの仕上がりも楽しみだ。
「ちょおっ!」
三階へ降りた途端、攻撃された。
ローズが完全に守ってくれているとわかっていても、目の位置に自分と同じ大きさのスズメバチが尻から針を突き出した状態で襲ってきたら、のけぞるよね、普通。
びびって変な声が出たっておかしくない。
おかしくないんだからね!
「落ち着きなさいませ。さ、奴にもワンプッシュですわよ!」
「お、おう」
ローズの結界にぶっすぶっすと針を突き刺しては、反応のなさに尻を振りたくるスズメバチ……スズメビーに向かってワンプッシュ。
「興奮しきっている相手でもワンプッシュで倒せるのは、嬉しい誤算なのです」
「ん。興奮しているモンスターに、この手のアイテムは効きが悪いのが鉄板なの」
『しかしこのスズメビー。大きさがおかしいですわ~』
『普通はこの半分ぐらいの大きさですのよ~』
半分の大きさでもびびるけどね、スズメビー。
だって、スズメバチと同じ形で配色なんだよ?
針の先っぽから毒液がぷっしゅぷっしゅ出てるんだよ!
「まだ興奮冷めやらぬのかしら? でも、お二人がおかしいとおっしゃるのなら、特殊個体なのでしょうか」
「……鑑定した結果、怪我をしていて滋養が必要だったようなのです。大きかったのは怪我に回すべき滋養を、成長に回してしまったからなのです。いつまで経っても完治できないのでぶち切れていたようなのです。ようするに、お馬鹿な個体だったのです」
「おうふ」
『なるほどですわ~』
『でしたら、以降は普通のスズメビー対策をいたしますのよ~』
ドロップアイテムは、スズメビーの毒液(大瓶一本分)とスズメビーの毒針(特大)
量とサイズはレアらしいが、微妙に嬉しくない。
売却必須だよね。
「ん? 今度は敵対心のない個体なの」
「え? わ! 可愛い!」
敵対心のないスズメビー? と振り返れば、そこにいたのはクマンバチ。
恐らくベアビー。
大きさと形がバスケットボール。
さらにはもっふもふだ。
「あ、どうもありがとう」
小さい手が、そっともふもふした物を渡してくれる。
「ベアビーのレアアイテム。癒やしのもふもふ。キーホルダータイプ。友好の証としてベアビーから直接手渡されたため、その効果は絶大。身につけていればベアビーに攻撃されない。さらには何かしらのアイテムがもらえる」
サクラの鑑定結果に、またしてものけぞってしまった。
もふもふを撫でさせてもらい、お礼に秘密の花園でも渡した花蜜セットを差し上げる。
お礼のダンスを披露してくれるのは、蝶々だけではなかったらしい。
私以外が踊る様子を再び堪能させてもらった。
蝶々たちのダンスよりコミカルなのは、その体躯所以だろうか。
小さい手を振って別れを惜しんでくれたので、同じように手を振って返す。
「まだ入り口付近だというのに、イベント盛りだくさんだわ……」
「嬉しくありませんの? もふもふダンス。最高に可愛らしかったと思いますわ」
「ダンスもベアビーも可愛かったよ。でもその前のスズメビーの衝撃が……」
「ん。あれは驚くのも仕方ないと思うの。この階では避けるようにするの? それとも私たちが見えないうちに瞬殺するの?」
私はほんの僅かな時間だけ考えた。
「見えないうちに瞬殺でお願いします……万が一敵意のない個体がいたら、瞬殺しないで囁いてください」
「わかりましたわ。おまかせくださいな!」
ローズの力強い声に、皆も頷いてくれる。
本当に有り難い。
「ん。アントの群れが近いの。十匹もいるの」
『今回は私たちにまかせてくださいませ~』
『ふふふ。私たちの特殊攻撃をお見せしますわ~』
モルフォの声に、二人が攻撃を買って出てくれた。
ちなみに、しっかりと序列ができているのか、必ずブルーアゲーハが先に話をして、アゲーハがそれに続いている。
口調が一緒なので少々紛らわしいが、決まっている法則があるようなので、会話には困らない。
アントはざっと一ダースやってきた。
私たちを認識したようで、噛みつき攻撃をするべく顎をかぎがちと鳴らしている。
『さぁ、存分に戦いなさいませ~』
『遠慮なく、同士討ちをするがいいのですわ~』
ブルーアゲーハが羽ばたけば美しく鱗粉が舞う。
蒼い鱗粉に包まれたアントは、幻覚を見ているようだ。
先ほどとは打って変わって統一性のない動きを始めている。
続いて、アゲーハが羽ばたけば黄色い鱗粉が舞った。
途端にアントは、近くにいる味方を攻撃し始める。
なるほどの特殊攻撃。
なかなかにえぐい。
『如何でございますか~?』
『同士討ちでも経験値は入りますので、御安心くださいませ~』
鱗粉の効果は恐るべきもので、アントが全滅するまで続いた。
最後の力を振り絞り、己の首を伸ばした顎で噛みきった個体は、一体どのような幻覚に苛まれていたのだろう。
さぞ、悍ましいものだったに違いない。
「お見事!」
「ええ、一見自分の手を汚さないところがすばらしいですわ!」
「……最後のアントが追加を呼んだのです。アントはこれだから面倒なのです」
「ん。ワンプッシュで頑張るの。今度は三体だけだから、いけると思うの」
もっと感動を伝えたかったのだが、敵の襲来だ。
整然と縦一列に並んで向かってくるので、順番にぷしゅっとしてみた。
今回も一撃必殺。
蝶々二匹に殺されるよりよほど、不憫な気がしてしまった……。
喜多愛笑 キタアイ
状態 心身ともに良好 new!!
料理人 LV 4
職業スキル 召喚師範
スキル サバイバル料理 LV 5
完全調合 LV10
裁縫師範 LV10
細工師範 LV10
危険察知 LV 6
生活魔法 LV 5
洗濯魔法 LV10
風呂魔法 LV10
料理魔法 LV13 上限突破中 愛専用
掃除魔法 LV10
偽装魔法 LV10
隠蔽魔法 LV10
転移魔法 LV ∞ 愛専用
命止魔法 LV 3 愛専用
治癒魔法 LV10
人外による精神汚染
ユニークスキル 庇護されし者
庇護スキル 言語超特化 極情報収集 鑑定超特化 絶対完全防御 地形把握超特化 解体超特化
称号 シルコットンマスター(サイ)
放置していたゲームを頑張ってプレイしています。
全エンディングのフラグを立てて、一気にエンディングを見るんだー! と、意気込んでいるのですが、敵が強すぎて全滅を繰り返しています。
クエスト攻略しながら、レベル上げをしているのですが、どうもクエスト攻略に萌えてしまってなかなかレベルが上がらないのが難点です。
次回は、昆虫ダンジョン インセクト 8(仮)の予定です
お読みいただきありがとうございました。
引き続き宜しくお願いいたします。