深夜とスナックとサイダーと
大変やるせない日だった。
今日、小生はイヤホンを落とした。
ここ最近は梅雨に季節で、当然本日の天気もあいにくの雨であった。
大学での補講(教授の都合による休講の埋め合わせ)のおかげで、小生は厚く細やかに降る雨に打たれながら自転車を乗り回すことになったのだ。
そもそも雨の日に外に出るのは嫌だというのに、なぜ土曜日なんだ。
このイレギュラーな日程のためにシフトも外したのに、せめて気持ちの良い通学くらいさせてほしい。
現代の学生的にありきたりな感情を吐きながら、地団太をペダルで踏んでいると
からっ、こつっ
という音がした。
異音に対して思考とともにブレーキを踏む。
はて、自転車にぶっさしていた傘でも落としたか?と思ったがそんな様子はない。
特に気にすることもなくまたペダルを回し始めたのだが、おそらくその時に落としたのが、最初に語ったイヤホンである。
ここまで冗長に語ったが、小生がイヤホンをなくした経緯とか行方など、この場においてはどうだっていい。
大事なのは今日小生が酷く落ち込んでいた経緯だ。
帰ってからもどこか気怠く、蒸し暑い部屋の中で顔をベッドにうずめていた。
やがて頭も鈍っていき、うたたねよりも浅い眠りを繰り返していた。
そんな中途半端なものでも、夜になれば効能を発揮するのが妙である。
ちょうど時計の針が頂点で重なった頃、私の頭は冴えていた。
いや冴えるというが、ふわふわと、しかしくっきりとしている、形が歪であるのになぜか飛ぶ紙飛行機のような、そんな表しがたい頭をしていた。
俗に深夜テンションとも言う。
その頃は読書に勤しんでいたのだが、
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