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冒険者適性Aランク でも俺、鍛冶屋になります  作者: むひ
クラルの章

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偽りの理想郷 ネオニッポン:破滅への3ヶ月

1ヶ月目:さらなる拡大と「魂税」の導入


ルシファー(傲慢):神格化都市の建設


「真の神々のための都市を建設します」


ルシファーが巨大な建設現場を見下ろしていた。


「神格化収容都市・ルシエル」建設プロジェクト

- 面積:東京ドーム100個分

- 収容人数:100万人

- 毎日1万人の神化処理能力

- 24時間稼働の神格化システム


「この都市に集う者は、すでに神である」


ルシファーが工事現場で宣言した。


建設には、さらなる配下悪魔が必要だった。


「追加で3体、建築専門悪魔を召喚する」


召喚された建築悪魔

- アルケス・アーキテクト(設計主任)

- ストラクチャ・エンジニア(構造責任者)

- ディヴィニティ・プランナー(神格化施設専門)


追加消費:月間80,000魂


マモン(強欲):魂証券化の開始


ソウルコイン取引所・最上階


「新たな金融商品を発表します」


マモンが投資家たちに向かって演説していた。


「ソウルコイン・プラチナ」の特徴

- 人間の魂を証券化

- 魂の品質により格付け

- 先物取引・オプション取引対応

- 複利での魂投資が可能


「全ての経済は、魂を担保にすべきです」


マモンが新システムを説明した。


取引例

- Aランク魂(天才):10,000SCプラチナ

- Bランク魂(一般人):1,000SCプラチナ

- Cランク魂(問題児):100SCプラチナ

- 子供魂(将来性):5,000SCプラチナ


「魂を買えば、その人の人生も買えます」


投資家たちが狂乱的に取引を開始した。


「現実の価値感覚?そんなもの古いです」


サタン(憤怒):格闘都市の設立


「ラグナレイジ」建設現場


「真の戦士たちの聖地を作る」


サタンが血まみれの建設現場で咆哮していた。


格闘都市「ラグナレイジ」の概要

- 中央に巨大コロッセウム(収容10万人)

- 毎日開催される命がけの戦闘ショー

- 死亡率100%のデスマッチが主要コンテンツ

- 観客の怒りエネルギーを魂に変換


「怒りの熱は、地獄よりも深い」


サタンが格闘者たちに檄を飛ばした。


本日のデスマッチ

- 参加者:200名

- 生存者予定:0名

- 観客動員:85,000名

- 回収魂エネルギー:15,000魂


「死ぬことが最高の快楽だ!」


観客たちが熱狂していた。


レヴィアタン(嫉妬):恋愛監視システム


「MirrorMeX」本部


「真の愛とは、他者への所有欲です」


レヴィアタンが無数のモニターを見つめていた。


恋愛SNS「MirrorMeX」の機能

- 恋人同士の会話を24時間リアルタイム公開

- 浮気・裏切りの瞬間を全世界にライブ配信

- 嫉妬指数の数値化(1-10,000ポイント)

- 高スコア者は「嫉妬マスター」として表彰


「今日の嫉妬ランキングです」


レヴィアタンが発表した。


本日のトップ5

1. 田中美咲:9,847ポイント(恋人の浮気を目撃)

2. 佐藤健太:9,223ポイント(友人の成功を妬む)

3. 山田花子:8,995ポイント(同僚の昇進を恨む)

4. 鈴木太郎:8,756ポイント(兄弟の結婚を嫉む)

5. 田辺次郎:8,534ポイント(近所の新車を妬む)


「素晴らしい嫉妬の数々ですね」


ベルフェゴール(怠惰):完全自動化生活


「LazEternity」管理センター


「生きているだけで、いいじゃないか」


ベルフェゴールが欠伸をしながら施設を監視していた。


自動生存施設「LazEternity」の機能

- 食事・排泄・入浴の完全自動化

- 思考すら代行するAIシステム

- 利用者は完全に受動状態で生存

- 1日24時間、快楽のみを享受


施設内では、数千人の人間が生きる屍のような状態で横たわっていた。


「あああ...楽すぎる...」


利用者が恍惚の表情で呟いた。


「何も考えなくていい...何もしなくていい...」


新システム:「魂税」の導入


ネオニッポン中央広場


アスモデウス以外の5悪魔が合同で記者会見を開いた。


「新たな税制度を導入します」


ルシファーが代表として発表した。


「魂税制度」の概要

- 住民1人につき、1日10魂の「生活税」

- 観光客は1日20魂の「滞在税」

- 払えなければ魂の「差し押さえ」執行

- 強制労働による魂回復プログラムあり


「これは社会保障費です」


マモンが経済的正当性を主張した。


「皆さんの快楽を維持するための必要経費です」


市民の反応、最初の戸惑い


「1日10魂って...どういう意味ですか?」


一般市民が困惑していた。


「魂に税金がかかるなんて聞いたことない」


しかし、悪魔たちは巧妙な報酬システムを用意していた。


「税金を払えば、特別な快楽サービスを提供します」


- プレミアム快楽体験の無料券

- 名誉市民の称号

- 特別住居への招待

- 限定イベントへの参加権


「なるほど、それなら悪くないかも」


大半の市民が制度を受け入れた。


地下逃亡グループの形成


一部の住民が、事態の異常性に気づき始めた。


「これはおかしい」


元エンジニアの田中雄介が仲間に訴えた。


「魂に税金なんて、正気の沙汰じゃない」


「僕たちは実験台にされてるんだ」


元教師の佐藤美咲が同意した。


「子供たちの魂まで取られるなんて...」


地下組織「リアリティ・レジスタンス」の結成


- リーダー:田中雄介(元エンジニア)

- 副リーダー:佐藤美咲(元教師)

- メンバー:約200名

- 活動:地下シェルターでの秘密集会


「我々は真実を思い出さなければならない」


雄介が仲間たちに呼びかけた。


「ここに来る前の記憶を取り戻すんだ」


2ヶ月目:アスモデウスの反逆と「監獄化」計画


地下最深部・秘密研究室


「もう、私一人でやるしかない」


アスモデウスが魂監査システムを起動していた。


「魂監査プログラム・セラティス」の起動


自律AIによる詳細な監査が開始された。


監査結果

- ルシエル都市:魂枯渇率78%

- ラグナレイジ:魂枯渇率85%

- LazEternity:魂枯渇率92%

- 実験参加者の消滅報告:3,247件

- 重篤な魂損傷者:15,832名


「これは...もう手遅れに近い」


アスモデウスが青ざめた。


「3都市が完全に魂枯渇状態だ」


魂枯渇都市の封鎖・焼却処理


「私が...バランスを取るしかない」


アスモデウスが禁断の決断を下した。


深夜、アスモデウスは単独でルシエル都市の一部を焼却した。


「申し訳ない...」


アスモデウスが炎に包まれる住民たちを見つめた。


「これ以上の拡散は阻止しなければ」


翌朝、他の悪魔たちに説明した。


「実験事故です」


「施設の魔法炉が暴走しました」


他の悪魔たちは、アスモデウスの嘘を疑わなかった。


「魂犯罪者」概念の導入


「税金逃れは重大な犯罪です」


ルシファーが新法律を発表した。


魂犯罪の種類

- 魂税滞納:懲役1年

- 魂税逃亡:懲役5年

- 魂税反対活動:懲役10年

- 組織的反抗:無期懲役


「法と秩序を守らねばなりません」


巨大監獄「ギルティドーム」の建設


3日間で完成した巨大監獄


悪魔の力により、超高速で監獄が建設された。


ギルティドームの仕様

- 収容人数:10万人

- 24時間監視システム

- 強制魂労働プログラム

- 逆らえば即時蒸発処分


「これで秩序が保たれます」


サタンが満足そうに呟いた。


最初の大量逮捕


リアリティ・レジスタンスのメンバーが一斉逮捕された。


「田中雄介、佐藤美咲、魂犯罪容疑で逮捕する」


100名以上が監獄に送られた。


3ヶ月目直前:最初の悪魔送還警告と外部勢力の動き


「残量が9,000魂を切りました」


アスモデウスが恐怖に震えていた。


魔界からの警告システム起動


突然、ネオニッポン上空に巨大な魔法陣が現れた。


『警告:魂残量不足』

『送還準備開始』

『猶予時間:72時間』


巨大な赤い文字が空に浮かんだ。


ルシファーの傲慢


「これは挑戦だ」


ルシファーが空を見上げて笑った。


「神は超えねばならぬ存在」


「魔界のシステムなど、私が書き換えてやる」


マモンの算盤勘定


「非常システムだ」


マモンが慌てて計算していた。


「解除コードがあるはず」


「金で解決できない問題はない」


サタンの闘争本能


「戦って止めればいいだけだろう!」


サタンが拳を握りしめた。


「魔界と戦争してやる」


レヴィアタンの嫉妬心


「誰が最初に送還されるか見ものね」


レヴィアタンが他の悪魔を見回した。


「私だけは絶対に残る」


ベルフェゴールの現実逃避


「...寝てれば戻らないかもしれない」


ベルフェゴールが目を閉じた。


「面倒なことは考えたくない」


グランベルク王国・王宮


「ついに行動の時です」


クラル王が重臣たちを前に宣言した。


「ネオニッポンの悪魔たちが自滅しようとしている」


「今こそ、人類を救出する時です」


特殊部隊「魂観測使」の編成


- 隊長:レイモンド・アイアンウィル

- 魂術師:セラフィナ・ピュア

- 分析官:マーガレット・ステイブル

- 戦術指揮:ガルディアン・フェイス

- 諜報員:オブザーバー・サイレント


「今こそ、悪魔の楽園を終わらせる時」


クラル王が厳粛に命令した。


「全人類を魂の枷より解き放て」


「ただし、住民の安全を最優先とせよ」


ネオニッポンの周囲で、巨大な光の魔法陣が描かれ始めた。


「これは...」


観測していた悪魔の配下が報告した。


「グランベルク王国の魔法です」


グランベルク王国の魔術師たちが、特殊な儀式を開始していた。


「豊穣神クラル様の加護により」


セラフィナが詠唱していた。


「失われた魂を大地に還し、新たな生命を育む」


- 悪魔に奪われた魂の回復

- 人間本来の意識の復活

- 洗脳・改造の段階的解除

- 悪魔への依存関係の切断


「成功すれば、悪魔の送還が不可避になります」


マーガレットが分析していた。


ネオニッポンを取り巻く状況


1. 内部:5悪魔の暴走と相互対立

2. アスモデウス:孤独な破滅阻止工作

3. グランベルク:外部からの救出作戦


「72時間後、すべてが決まります」


レイモンドが仲間たちに告げた。


「人類の運命が、この3日間にかかっている」


ネオニッポンの空に浮かぶカウントダウン表示


『魂枯渇まで:71時間58分32秒』


三つの勢力


1. 悪魔vs悪魔の内乱

各悪魔が自分だけ生き残ろうと画策開始


2. アスモデウスの最後の手段

魂の強制回収による時間稼ぎ計画


3. グランベルクの光の介入

人間救出作戦の本格始動

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