表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/6

2話

次の日になり学園に行くと私と悠真の話があちらこちらから聞こえてきた。

どうやら放課後にデートしていたのを誰かに見られていたみたいで、あっという間に噂になり広がっていた…



「あ、あの!鬼月君と付き合っている噂は本当ですか!?」


女の子が顔を真っ赤にしながら話しかけてきた。


「えぇ…本当よ…」


「そ、そんな……」


女の子は涙目になり走り去っていった…


「千晴ー、おはよ!」

「あぁ悠真おはよう」


「一緒の教室だろ?行こうぜ」

「うん、いいよ」


私と悠真は一緒に教室に行き、授業が始まるまで話してた。







ガヤガヤガヤ



「今日は騒がしいわね」

「まぁしゃーねーだろ、どうせ俺らの話だろ?」

「たぶんね」

「それより今日の放課後はどうする?またどこかに行くか?」

「うーん、ショッピングモールに行ってみたい…」


「ショッピングモールも行った事ねーの?」

「うん…うち両親が仕事で忙しいから」

「そうなんだな…」

「あっ!でもね両親はとても優しいよ!私に寂しい思いをさせたくないって言って最近は家にいてくれることが多いから…」


「じゃあ今日はショッピングモール行くか!」

「うん!」







放課後になり私と悠真はショッピングモールに向かった。



「いろんなお店があるんだね?」

「まぁな…服屋とか装飾品店とかいろんなのあるけど、どこがいい?」

「うーん、甘いものが食べたいなぁ」

「じゃあクレープ食べるか?」

「うん、食べる!」


私達はクレープ屋さんを目指して歩いていた。

あ…あれ狐白(こしろ)家が経営している服屋だ…

あっちも狐白家が経営しているアクセサリーショップだ…いろんなところにうちのお店ってあるんだな…


「千晴はあの服屋が気になんのか?」

「へっ?、い、いやそんなことないけど….」


「あの服屋、少し値は張るけどいいもの使っているみたいで、めちゃめちゃいいんだよな…


俺、妹がいるんだけど、妹もあの服屋がお気に入りなんだ」


「そうなんだ…


妹もってことは悠真もお気に入りなんだね?フフッ」


「悪いかよ…」

「ううん…嬉しい!」


「なんでお前が嬉しいんだよ…」

「あれね、私の家が経営しているブランドなの…」


「……はぁ?まじで…俺、超恥ずかしいじゃん!先に言えよ!」


「フフッごめんごめん。でも嬉しかったよ!褒めてくれてありがとう!」


悠真は照れたのか顔を背けて耳を真っ赤にさせる。


悠真は照れると顔を背けて耳を真っ赤にするのが癖なんだね…

昨日もしてた…



「これからもうちのお店をよろしくね?」

「まぁ…気に入っているからな、また買うよ…」


「じゃあクレープ食べに行こうか!」








「私はイチゴとチョコのクレープがいいけどバナナも迷うな…


どうしよう…」


「じゃあ俺がバナナ頼むから、千晴はイチゴのクレープ頼めよ。それで互いのを食べ合いっこしようぜ」


「えっ、いいの?自分の好きなの頼みなよ…」

「俺は丁度バナナが食いたかったからいいんだよ…」

「うん、そうゆうことにしとくよ…ありがとう!」

「俺が食いたかっただけだし、千晴のためじゃねーから!」

「うん…」




「お待たせいたしました。

イチゴとチョコレートのクレープとバナナとチョコレートのクレープです。

どうも、ありがとうございましたぁ」


「ありがとうございます!」


私と悠真はクレープを渡してもらい近くのベンチに腰をかけた。


パクッ


「お、美味しい…

イチゴの酸味とチョコレートの甘さが丁度いい感じにマッチしていてとても美味しい!」


「バナナも美味いぞ…ほら食べな…」

「あ、ありがとう、いただきます…」


パクッ


「バナナも美味しい…悠真もイチゴ食べる?」


「おうっ…食べる…」


私がクレープを悠真の前に出すと、悠真がクレープを食べるために私の肩に触れそうな距離まで近づき一口食べていった。

その時に口の端にクリームがついたのか、舌でペロっと舐めて指で拭っていた。

私は思わずその光景を見てしまい胸がドキドキした…


「あっ…イチゴも美味いじゃん、ん?何赤くなってんの?」


「あ、いや、な…なんでもない!」


私は自分のクレープを食べた。


「うん美味しい!」


「もっとゆっくり食えよ…喉に詰まるぞ」

「大丈夫だよ!」


私達はクレープを食べ終わり、ショッピングモールの中を色々と見てまわった…




「今日も楽しかった!」

「おう…また来ような」

「うん…また来ようね…」


私の表情が一瞬曇っただろうけど悠真は気づかずに話し続ける。


「次はどこに行きたい?

明日は土曜日だしさ少し遠出しようぜ…」



「うん!そうしよう!」

「じゃあ遊園地なんてどうだ?」

「いいね、行きたい!」

「じゃあ、決定な!明日9時に駅の北側で待ち合わせをしよう」

「うん、9時ね!じゃあまたね、バイバイ!」






私の胸がドキドキしてるけどこれは…恋?

なんだろうか…


でも悠真とはもっと一緒に居たかったな…

悠真と一緒に居たらとても楽しくて、自分の知らなかったことがたくさん知れた。

悠真と過ごす時間は短く感じられてこの時が早く過ぎなければって何回思ったか…


もっと早くに会いたかった…


後の10ヶ月は一日一日を大切にして過ごそう…


悠真との思い出の日々は日記に書いていつでも読み返せるように、悠真との思い出の品は大切に部屋に飾ろう。


それが今の私にできること…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ