塩の大地とコーラの海から
真面目に見ないで下さい。馬鹿の嵐です。
ノクターンでもやってますので、宜しければご覧ください。馬鹿&オゲレツ火葬戦記です。作者名は「ぼんじゃー」と平仮名でお探し下さい。
塩、荒涼とした塩の大地が広がっている。世界を牛耳る大東亜共栄圏に逆らったものはこうなる。
塩の大地は、盟主である大日本帝国の怒りに触れた愚か者の末路として、人の歴史が続く限り長く留まり続けるだろう。
嘗てその大地は、アメリカ合衆国と呼ばれていた国家の一部だった。その国は今や存在しない。
ノーマンズランド、もしくは単純にソルトランドとして西海岸自治県の人々に呼ばれる大地は、復讐に燃えるナチスドイツの統治を受ける東海岸の人々と、辛うじて尊厳を保てる自分たちを分ける白い壁でもある。
「なんでこんな事になったのだろうか?」
中天に懸かる太陽が、燦燦と刺す収容所の中庭、日陰に陣取った男は冷えたコーラを飲みながら呟いた。丸々と太った男は不健康その物で、それは大日本帝国の苛烈な統治の証拠でもある。
ここは旧コロラド州コロラドスプリングス収容所。塩の大地に囲まれた、大日本帝国の統治に逆らったものが辿り着く場所だ。
周囲数百キロは塩に汚染され、この収容所から生きて出るには、偉大なるテンノーへ―カの恩赦以外に道は無い。
馬鹿が毎年何人も逃げ出すが、塩漬けの木乃伊になって見つかるか、収容所に戻してくれと泣きながら戻って来るかだ。
「逃げるなんてできやしない」
男は一切れのピザを摘まみ上げ口に押し込んだ。ツナマヨポテトコーン味。イタリア系の奴らは頑として食わないが意外とイケる味ではないか?
食う事と、飲む事以外にやる事も無い収容所だ。新しい味の探求位拘らずにやればいい物を、男は思う。
ピザをコーラで流し込む。ああ、もう一本飲んでしまった。
男は億劫そうにのそのそと立ち上がると、この収容所の中心でもある、品ぞろえ豊な売店へと足を向けた。
「コーラだ」
刑期の減免と引き換えに店員をしている囚人(テンノーへの忠誠を誓った裏切者、模範囚とも言うが)に一言告げれば冷えたコーラが忽ち手渡される。
ラベルを見れば日本語で、「二倍の熱量、二倍のカフェイン、コカ増し増し」と書いてある。日本語教育が義務になって数十年、英語は新聞からも消えつつある。
「あいつ等、合衆国の存在を無かった事にするつもりなのだ」
西暦1968年。世界はテンノーの威令の前に膝を着いている。
火葬戦記は自由で有ると私は思います。だって如何逆立ちしたって、大日本帝国君が連合国に勝てる筈無いんですから。