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2話

本日二回目の更新です。

本日初見の方は1つ前の話から読んでください。

正志のいる教室を見渡し探したが正志の姿はどこにもなかった。


あれ? もしかして葵が正志に連絡とかして、俺に会わない様に隠れてるのか? ......もしそうなら俺の計画は既に詰んでないか?


そんな事を考えてたら、嫌な汗を背中に感じ始めた。


「あれ? めずらしいな、今日は晴樹一人なのか?」


いくら聴き慣れてる声とはいえ、急に話しかけられ一瞬ビクッと驚いたが、声の方に振り向くと俺が探してた親友が不思議そうにこちらを見ていた。


「正志、すごく大切な相談があるんだ!」


「お、おう。 とりあえず飯食いながらでもいいか? 今日弁当忘れててさ、授業終わって慌ててパン買って来たんだ」


そう言いながら正志は片手にぶら下げてた袋を持ち上げ左右に揺らした。


「俺もすぐ弁当持ってくるからそこで待っててくれ! 絶対そこから動くなよ!」


俺はそれだけ言って急いで自分の教室に戻り、弁当を持ってきた。


他の生徒にはあまり聞かれたくなかったが、どこか良い場所とか知ってる筈もなく、いつも三人で食べてる中庭へ向かった。


「ぶっ! お、お前......そんな事葵に頼んだのかよ......」


「うわっ! いきなり噴き出すなよ汚いなぁ。 ......仕方ないだろ、俺には葵しか頼める人居ないんだぞ?」


食べながら正志に、今朝の葵との事を話してたら、いきなり食べていた焼きそばパンを吹き出しむせていた。


「だとしてもだろ? もう少し葵の気持ちもわかってやれよ......な?」


「葵の気持ち? それは......ほら、俺より正志が理解しておくべき事だろ?」


葵の気持ちって言われても、そこは恋人である正志が気にする事であって、俺に言われても困るんだよ。


まぁ、確かに俺たち三人は幼稚園の頃からずっと一緒でまぁ、幼馴染って言われたらそうなんだと思う。 正志は俺の大切な親友だし、葵は確かに初恋の相手ではあったがそれはもう過去の話で、俺にとって2人はとても大切な友人だと思ってる。


「それにしても......なんでこう拗れてるんだろか」


「ん? それにしてもなんだって?」


うまく聞き取れなかったけど、何言ったんだ?


「えっ? あ、あぁ~あれだ! 放課後になったら俺も一緒について行くから葵にもう一度頼んでみようぜ?」


「そうしてくれると助かるよ!」


一瞬正志が焦ったように見えたけど、気のせいだったかな。


「それにもし葵がどうしても嫌って言うなら、俺に一人あてがあるから任しとけって」


「その一人ってのが理絵とか言うなよ?」


「バカ、流石に晴樹の話を聞いて高嶺さんに頼むはずないだろ? 晴樹にはもう一人よく知ってる女性がいるだろ?」


他によく知ってる女性......誰だ? いくら思い出そうとしてもまったく誰も出てこないんだけど......


「はぁ~、その様子じゃ出てこないって事だな。 俺は晴樹の親友としても、その女性の兄としても悲しいよ」


そう言いながら泣いてるフリをわざとらしくしていた。 


兄として悲しい......


「あっ! 美香(みか)ちゃんか!」


「ようやく思い出したか。 葵がダメなら妹の美香に頼んでやるよ」


「よっしゃ! 流石は正志様ありがたやぁ~」


「拝まれてもご利益とかないからな?! それに、俺としても葵が手伝ってくれた方が良いと思ってるんだからな? 美香に関しては最終手段って思っててくれ」


それだけ言って、残りの焼きそばパンを食べ始めた。


「わかってるって! ありがとな」


それにしても......なんで葵はあんなに嫌がってるんだろ? 流石に正志と二人で頼めば葵も折れてはくれるとは思うし、それに......俺としては正志には悪いけど、美香ちゃんより葵に手伝ってほしいって思っちゃうんだよなぁ~

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