表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/3

1話

長編版になります。見つけてくださいりありがとう!


 茂森晴樹(しげもり はるき)にとって初恋をなにかに例えるならそれはチョコが一番当てはまる。ただし、見つけたチョコが苦みの強いダークチョコとわかっていてもそれを俺は食べるしかなかったけど......


 そんな苦い思いをした初恋の相手に俺は今......


「なぁ~頼むよ。 このとおりだからさ!」


 HR前の和やかな教室の窓際の一番後ろの席で鋭い目線で睨みつけてくる初恋の相手に必死に両手を合わせ絶賛お願いをしている最中だった。


「あのね! なんで私がそんな事しないといけないわけ!」


「だからさっき説明しただろ? 正志にも頼むんだけど、やっぱ女性目線っての? それも必要だよなって思ってさ。 そうしたら......頼めるのって葵しかいない的な?」


「別に私じゃなくて理絵にでも頼めばいいでしょ!」


「あのなぁ、理絵に頼めるはずないだろ? 俺がなんで葵に頼んでるかさっき説明したじゃん。 俺が――」


「そんなの私には関係ないもん! 晴樹なんてもう知らない!」


 葵は俺の話を遮るようにそう言って、頬を膨らませプイッと顔をそむけた。

 ったく、なんで葵はそんなに怒ってるんだよ......自分は正志とうまくいってるじゃんかよ......


 そう蒼井葵(あおい あおい)こそ、俺の初恋の相手であり、俺の親友の仲森正志仲森正志(なかもり ただし)の彼女である。


「な、なぁ葵――」


 このままだと計画に支障が出てしまうかもしれない。 そう思って再度声をかけたが、悲しいかなチャイムが鳴り、こんな日に限ってなんで先生もすぐ教室に来るんだよ!


 仕方なく葵を説得するのをやめ、渋々自分の席に戻った。まぁ、後でまた頼めばいいか。


 その時の俺はそんな甘い考えをしていた。


「なぁ、葵――」


「ごめん、ちょっと行く所あるから」


 最初の休憩時間に早速話しかけたが葵は俺の言葉を遮るようにそう言って教室を出て行った。


 まぁ、次の時にでも話せばいっか。


 その次の休憩時間


「なぁ――」


「でね! うん、そうなんだよ!」


 声をかけようとしたら葵は他の生徒と楽しそうに話してるみたいで、一瞬俺の方に顔を向けたけど、そのまま半歳てる生徒の方に顔を向き直して話を続けてた。


 くっ、流石に他の生徒がいる前で、さっきの話をするのは恥ずかしいんだよな。 昼休みの時に、葵に声かけてから正志にも協力してもらって説得したらいっか。


 そして......昼休みになり葵の様子を確認したら、他の生徒と一緒にお弁当を持ってどこかに行こうとしてたのだ。


 あれ? いつもなら俺と正志の三人で食べるのになんで今日に限って他の生徒と......? ま、まさか俺って葵に避けられてるのか!? このままじゃマズイ!


 慌てて隣のクラスの正志の所に向かい相談することにした。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ