表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お父さん(8歳)と行く異世界冒険譚〜片道キップだけど私は家族の幸せを取り戻す〜  作者: 月明かりの夜更
旅立ちと感動の再会の筈が何かがおかしい
1/3

幸せは歩いて来ないのでこちらから迎えに行こうと思うんだ

初投稿です。お暇な時間に少しでも読んで頂けたら嬉しいです。最初は毎日更新する予定です。お父さん(少年)と娘(成人)のハートフルな冒険をお楽しみ下さい。

 「エミリー、スイゲツとゲッカを頼む。」


 「スイゲツ、お前はお兄ちゃんなんだ母さんとゲッカを任せたぞ。」


 「ゲッカ、きっと母さんに似てとても美しい女性になるんだろうな。お父さんが認めた相手以外には嫁には上げないからな。お父さんとの約束だよ。」


 愛する妻を抱き締めまだ小さな息子の頭を撫で愛する妻に抱かれた愛娘の頬を撫でる。


 「エミリー、愛してる。行ってくる」


 「お父さんは強いんだ。直ぐに追いつくさ」


 盛大なフラグを立てその日お父さんはモンスターの群に突撃し行方不明になった。



 あの日から15年が経った


 

 兄スイゲツは18歳になり今はフリーの冒険者をやっている。

 

 今や大陸最強の剣士と呼ばれるお兄ちゃんは世界中の人々を幸せにする為に日々駆けずり回っている。

 

 この世界では珍しい黒髪、黒目の美青年


 両親の良い所だけを詰め合わせた容姿に無類の強さを誇り頭脳明晰。

 

 皇族や貴族、町娘からまで婚姻のお話がひっきりなしに来ているみたいだけど未だ浮いた話一つ聞いた事がない。

 妹としては少し心配だけどお兄ちゃんはしっかりしているので何か考えがあるのだろう。


 私はというと15歳になり今日が成人の日だ。

 

 お兄ちゃんはお父さんから剣士としての才能と莫大な魔力を受け継いでいる。

 

 私は両親から少しのおこぼれを貰い魔力だけは人並以上だったがそれでも兄の様に特別では無かった。

 

 お兄ちゃんとは全てにおいてかなりの差があるんだけど、お兄ちゃんは変わらず優しい。

 

 若干妹に対して過保護過ぎる様な気もするけど私はそんなお兄ちゃんを尊敬しているし今も変わらず大好きだ。


 お兄ちゃんには恥ずかしいから言わないけど。


 かなり忙しい筈なのに私の成人のお祝いだからとお兄ちゃんは帰って来た。


 どれだけ有名になっても妹大好きのシスコンは治らないらしい。


 今日は久しぶりの親子水入らずだった。


 お父さんが居ないのは残念だけど。


 そして成人の日を迎えた私が旅立つ日でもある。


 お母さんとお兄ちゃんと久しぶりに豪華な夕食を共にしその後私は旅に出る。


 あの日の真実を確かめる為に


 今も幸せだけど本来ならもっと幸せになる筈だった一つの家族を取り戻す為に。


 私の魔力と才能では片道の旅になるかもしれないけどそれでも成人の日に旅立つ事を決めていた。


 「それじゃ、お母さん、お兄ちゃん、行ってきます。」


 少しお母さんは寂しそうだけどお兄ちゃんが居るから大丈夫だろう。


 お兄ちゃんは私にバレていないと思ってるみたいだけどかなりのマザコンだ。


 お兄ちゃんはお父さんとの約束を一度も破った事はない。


 あの日からずっと。


 「ゲッカ、気をつけてね。」


 お母さんに抱き締められる。


 今ではお母さんよりも私の方が背は高いので逆に抱き締める様な形になっている。


 「ゲッカ、これを持って行くといい。お母さんは俺が居るから大丈夫だ。」


 お兄ちゃんから一つの魔法杖を渡される。


 世界樹の杖だそうだ。

 

 魔力媒体にはエンシェントドラゴンの魔核が埋め込まれている。


 一体買えばいくらするのか考えただけでも恐ろしい。


 「ありがとう。お兄ちゃん、大切に使うね。」


 お父さんとお母さんから貰った人並以上の魔力をお兄ちゃんから貰った魔法杖に込める。

 

 お父さんが私にだけくれた一つのギフトを使って。


 「時空魔法 タイムルーラー」


 その魔法は私だけが使える特別


 私がお父さんの娘だという証明


 私達とは違う世界、異世界という所から来たお父さんに会う為私は片道になるかもしれない旅に出る。


 行き先はお父さんがこの世界に来た直後の時間


 金色の光が螺旋を描き私を包み込む。


 眩い光を放ち私は目を瞑る。


 身体を覆う魔力の奔流が徐々に収まってくると共に目を開ける


そこは何処か懐かしさを感じる見知らぬ景色が広がって居た。


 

 


誤字、脱字等は報告していただけたらありがたいです。初投稿故に色々不備等はあると思いますが生暖かく見守っていただけると幸いです。気に入ったらブックマークや評価をポチッと宜しくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ