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また、だすか?

「いまのところ、何かの冤罪で、逃走中に死亡ってことぐらいしかわからないな。いかも、その冤罪ってのが、警察ざたではない事件だ。ヤクザの抗争とか、ヤクとか、違法カジノってこともあるな。」

 火蔵は政治家の事務所の駐車場に停まったまま、考え込んでいる。冗談じゃない。そんな度胸があれば、ブラック企業のバイトなんかで暮らしてるはずもない。僕が反論するより早く、AIのやつが否定した。

「この人格では、不可能です。」

「冗談だよ。これだからAIってのはつまらない。」

 火蔵は車の窓を少し開ける外を覗いていた。

「また、ガス出すんですか?」

 僕のAIがさっそく学習した成果を披露する。

「そういつも出るかよ!さっきすれ違った奴らの動きが気になって、見てるんだ。」


 しばらくすると、連中は戻ってきた。黒塗りのこぶりのセダン。スモークガラスで中は見えないが、後部座席に誰か他に乗っているいるようだ。すぐに車は静かに発進した。

「後を追ってくれ。」

 火蔵は車に命令する。車は、つかず離れずセダンを追う。

「ナンバーより、銀座になわばりを持っていた暴力団の元組長の物と思われます。すでに組は解散しています。」

 車は警察の車両照会システムで照合を済ませていた。

「また、きな臭い連中が出てきたな。」

 火蔵の独り言に、車のAIが

「換気しますか?」

 と、真面目に尋ねてきた。

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