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異世界は幸せ(テンプレ)に満ち溢れている 作者:うっちー(羽智 遊紀)
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375話 教皇との再会 -久しぶりに会う友は元気ですかね?-

再び身内で会議です。
「ちょっと、気になる事があるんだよね。クロに調査を追加で依頼した次回の投票率についてだけど、エリーザベトさんが五割でモニカさんって人も五割なんだよ」

「つまり、アーリーさんに投票していた人の全てがモニカさんに投票したと?」

 亮二が告げてきた内容に、一同から驚きの声が上がった。アーリーが候補から降りる際に、エリーザベトを応援して欲しいと告げたにもかかわらず、全ての投票がモニカに流れたのである。

「エリーザベトさんは神都以外の信徒さん達に嫌われてるんじゃないだ……痛ぃ! 冗談じゃないか! ミスリルのハリセンをプレゼントしたからって、使いこなさなくていいんだよ?」

「だったら、叩かれるような事はしないでくださいませ。それにしてもモニカさんは凄いですわね」

「それが変。エリーザベトに入れた人がモニカに変えてる」

 さらに詳細な報告がクロからあった。投票はすでに三回行われているが、モニカの投票率が驚異的な伸び率を誇っている事。エリーザベトに投票していた人は、周りを巻き込んでモニカに鞍替えしている事。

「共通点としては夜中に人が訪れている」

「夜中に? 人が? おぉ! 間違いなく怪しいじゃん! それだよ!」

 クロの報告に亮二は嬉しそうにすると、夜の監視を始めるのだった。

 ◇□◇□◇□

「どうゆうこと? なんで警戒網に引っかからないの?」

「監視してから誰も訪れてない。どうする? リョージ様?」

 エリーザベトに投票をしている信徒を中心に警戒網を敷いていた亮二達だったが、三日経っても怪しい人物を特定できていなかった。

「ひょっとして、次の投票まで動かないつもりか? この後の予定を教えてもらってもいい?」

「次の投票でも決着が付かない場合は、枢機卿達の投票となりますね。今までは投票すらなかったので、少し混乱状態になっていますよ」

 亮二の問い掛けに屋敷に呼ばれていたラッチスは困り顔で語り出した。基本的には嫁候補を決めるまでもなく、一人だけだったり、複数居た場合も側室として(めと)っていた事を伝えてきた。話を聞きながら亮二は首を傾げつつ質問をする。

「ちなみにさ。モニカって人はオルランドと会ったことないんだろ? なんでそんな人が嫁候補になってるの?」

「ん? そう言えばそうですね。なぜだ? 誰が申請をした? アロイージオから連絡があったはず……。ぐっ! あ、頭が……」

 亮二の質問に答えようとしたラッチスだったが、アロイージオとモニカについての質問に答えようとすると、激しい頭痛が襲ってくるらしく、顔面蒼白になり頭を抱えだした。

「お、おい。大丈夫か? 回復魔法を掛けるから待ってろ。えっ? 効かない? とりあえず横になって」

「も、申し訳……」

 亮二はラッチスに横になるように伝えると、メルタに飲み物を用意するように伝えるのだった。

 ◇□◇□◇□

「どうやら、俺がアロイージオやモニカの事を嫁騒動と絡めて聞こうとすると、頭痛が起こるみたいだな」

「そのようですね。あまり確認するのはラッチスさんの身体に良くなさそうですし、そろそろ終わりにしませんか?」

「そうだな。すまないな。ラッチス枢機卿」

「いえ。では、今日のところはこれで失礼」

 頭の痛みにふらつきながら、ラッチスは亮二に挨拶すると帰って行った。見送りをしながら亮二はなにか考え込んでおり、カレナリエンからの問い掛けで我に返ったように(かぶり)を振ると話し始める。

「ちょっと気になって、ラッチスの状態を確認したんだ」

「状態を確認ですか? リョージ様がなぜ状態を確認できるのか物凄く気になるのですが、今は聞きません。それでラッチスさんの状態はどうだったのですか?」

「契約状態だった」

 亮二の呟きにカレナリエンは戸惑いの表情を浮かべながら質問する。

「契約状態ですか? それって、私とリョージ様との間で交わした売買契約と同じですか?」

「そこまでは分からなかったんだけど、ラッチスは誰かと契約をしてるみたいだね。やっぱり、オルランドやアロイージオ枢機卿に会う必要があるな。せっかくギリギリで会って『俺よりアーリーさんとの面会を優先させるんだね! 親友だと思っていたのにひどい!』とハンカチを噛みしめながらうそ泣きする予定だったのに」

 △□△□△□

「久しぶりだね。リョージ君」

「俺よりアーリーさんとの面会を優先させるなんて! 親友と会うのを嫌がるなんてひどい!」

「わざと会いに来なかったくせによく言うよ」

 謁見の間では無く、オルランドの私室で亮二とオルランドが久しぶりの再会を楽しんでした。私室での謁見までに二日ほど時間がかかっており、最後の投票が行われる前日になっていた。

「リョージ君の噂は途切れる事無く聞いていたよ。領地の開発をもの凄い勢いで進めていたり、ガムート帝国の窮状を救ったり、婚約者が七人に愛人が百人だって? 僕には理解できない境地だよ」

「うぉい! 最後! 愛人なんていません! 婚約者だけですぅ!」

 オルランドがさわやかな笑顔で語っている自分の活躍を聞いていた亮二だったが、さすがに最後でツッコんだ。亮二のツッコみを笑顔で謝罪していたオルランドだったが、急に真顔になるとため息を吐き始める。

「どうしたんだよ? 急にため息を吐いて」

「いや。久しぶりに楽しい会話をしたと思ってね。婚約者候補選挙が始まってからエリーには会えないわ、仕事は前倒しで片付けないと結婚が予定としてねじ込めないって言われるわ。それに枢機卿達が派閥みたいな感じで分かれて、ギスギスし始めて仕事も進まないし疲れるんだよね」

「おいおい。教皇様が疲れたなんて言って良いのかよ。愛しの麗しきエリーの為に頑張ってるんだろ? 同情はするけどね。好きな人としばらく会えないなんてな。でも、もう少しだから頑張れよ。それで忙しい中で時間を取ってもらったのは、山盛り聞きたい事があるんだよ」

 オルランドの愚痴を聞いた亮二は、苦笑しながら同情しつつ必要な情報を得るために質問を始めるのだった。
オルランドは元気そうでした。
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召喚されたおっさんには異世界知識もチートもないけどいいですか?

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