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異世界は幸せ(テンプレ)に満ち溢れている 作者:うっちー(羽智 遊紀)
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174話 教授会でのやりとり2 -結論が出ますかね?-

ハーロルト公が戦闘態勢でイキイキとしています。
 突然と現れたハーロルトに教授会メンバーがパニック状態になっているのを見たハーロルトは、満足そうに頷くと亮二に近付きながら話し始めた。

「先ほど、そこの者が『なぜこのような場所に?』と言ったな?無論、娘から“初級探索者ダンジョン”を攻略したと連絡を貰ったからじゃが?それに、我々王家の者は教授会に参加する資格があるはずじゃがの?儂からも質問じゃが、なぜここにリョージしか居らんのじゃ?」

「リョージ君には代表として来てもらっております。攻略メンバー全員は必要ないと判断しました」

 学院長のクリストフェルからの返事を聞いて、ハーロルトは面白く無さそうに頷くと、亮二の肩に手を置いて語り掛け始めた。

「“初級探索者ダンジョン”を攻略したそうじゃの。相変わらず、“ドリュグルの英雄”はやる事が派手じゃな。エリーザベトは邪魔にはならなんだか?」

「ええ、大丈夫ですよ。彼女のお陰で下に行く部屋を見つけたような感じですからね。それとは別の話ですが、エリーザベトさんに彼氏が出来ましたよ。その連絡は受けてますか?」

 亮二の返答に「ああ、来週に会う事になったわ」とハーロルトは苦笑いしながら頷くのを聞いて、亮二は人が悪そうな顔をして問いかけた。

「エリーザベトさんは、身分が違うと言ってませんでしたか?」

「ああ、言っておったな。じゃが、そんな小さな事は関係ないな。2人が決めた事なら祝福するぞ。残念なのは、リョージと親子になれんかった事くらいかの」

 亮二とハーロルトが和やかに話しているのを聞いていたライナルトを除く教授会メンバーの1人が、青い顔をしながら亮二に対して質問をしてきた。

「リ、リョージ君はハーロルト公爵と仲が良いのかな?」

「なにを当たり前のことを言っておるのじゃ?儂とリョージは親友じゃぞ。儂だけじゃなく、宮廷魔術師のヘルマンやラルフ枢機卿にテオバルト騎士団長もそうじゃな。それに、エレナ姫にマルセル王とも友達じゃぞ?貴族世界では有名な話じゃが、お主は知らなんでも問題あるまい。リョージやライナルトと違って貴族ではないからな」

 なにを当たり前の事を聞いておる。と言わんばかりの表情でハーロルトがリョージの代わりに答えると、質問をした教授の1人は顔面蒼白の状態で気絶しそうになっていた。質問をしなかった他のメンバーやセオドアとクリストフェルも青い顔をするのだった。

「それで、今日は何を議題に話をしておったのじゃ?」

「い、いえ。そ、それについてですが…」

 ハーロルトの問い掛けにカミーユが答えようとしたが、先ほど聞かされた亮二の交友関係に衝撃を受けており、「素材の全てと金額の6割を徴収しようとしていました」とは口が裂けても言えるものではなかった。そんなカミーユの心の中を見通しているかのようにハーロルトはカミーユに無表情で近付くと「早く話さぬか」と話を続けるように伝えた。

「か、かしこまりました。きょ、教授会では今回の“初級探索者ダンジョン”をクリアしたリョージ君が、と、特別報酬として受け取った素材全てと、ご、5000枚相当の金貨から3000枚を学院側で徴収する案が出ており、今から多数決の投票をするところでした!わ、私はもちろんリョージ君のほ、報酬は正当に受け取る必要が有ると考えております!」

 ハーロルトから目線を合わされたカミーユは、目線を逸らすことも、セオドアに助けを求める事も出来ずに全てを説明した。カミーユの話を最後まで話を聞いたハーロルトは、カミーユの事を一顧だにする事なく、眉をしかめながらリョージの方に振り向くと確認をしてきた。

「今の話は本当か?リョージはそれで良いのか?」

「良いわけはないですね。人が命を懸けて手に入れた金銀財宝なのに、規則を曲げてまで根こそぎ徴収しようとしてきましたからね。せっかく伯爵として初めて行う貧民対策をエリーザベト嬢と共同で行う計画も修正が必要になりますし、妥協点として学院側に提示した研究所の建設も無視されましたから」

「なるほどな。大方、伯爵とはいえ成人を迎えていないリョージなら特に反論も出来ないだろうから、口先三寸で言いくるめて根こそぎ奪う算段か。小物らしくて分かりやすい行動だな」

 亮二の話にハーロルトは鼻で笑いながら学院長に視線を投げると冷めた口調で話し始めた。

「この件についてはマルセル王より沙汰があるまで保留じゃ。この際、大掃除するのも良いかもしれんの。ライナルト男爵、協力してくれるかの?」

「もちろんです。喜んでお手伝いさせて頂きますよ。ぐんそ…リョージ君。ちなみに先程の話で研究所を建てると言っていましたが?」

 ライナルトの質問に亮二は人の悪そうな顔をしながら笑顔で答えた。

「ああ、その件についてはライナルト主任教授の意見を聞いて作るつもりでした。転移魔法陣の研究でも、次の研究にでも好きに実験や論文が書ける環境を整えてからライナルト主任教授に譲渡するつもりでしたよ」

「ははっ。そんな素敵な場所を建てられたら、学院には帰らずに研究所に篭もりそうだね」

 亮二とライナルトの話をハーロルトは微笑ましそうに眺めながら、クリストフェルやセオドアは顔面蒼白のまま、なにが起こっているのか分からない状態で固まっていた。ライナルトと反目していた教授達は、今後訪れる自分の未来に呆然としながらも胃を押さえたり、頭を抱えたりするのだった。
これで、おおまかに決着が付いたかな
よければこちらもご覧下さい!

召喚されたおっさんには異世界知識もチートもないけどいいですか?

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