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異世界は幸せ(テンプレ)に満ち溢れている 作者:うっちー(羽智 遊紀)
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145話 魔法の特訓の成果 -結果が出ましたね-

今日の結果でダンジョンにアタック出来るか決まりますね。
「それでは授業を始めましょうね。今日は来週にダンジョンにアタック出来るかの試験を行います」

 シャルロッタの授業開始の声に生徒達が一斉にノエリアを見た。全員からの視線を受けたノエリアは一瞬硬直したが、その中で亮二とエリーザベト、マイシカから応援されている視線を感じると力強く頷いて修練場に向かうのだった。

 修練場に到着した一行は、それぞれに使っている”杖”や”発動具”を取り出すと瞑想をしたり、詠唱の練習をするなどを始めた。その中で亮二は『周りへ与える影響を考えて学院限定で詠唱をするように』、とマルセル王やユーハン、ライナルトから言われており、その練習に励んでいた。ふと周りを見るとエリーザベトは“雷を操る令嬢”の二つ名に相応しく【雷】属性魔法を練習しており、ルシアやロサ、マテオは【火】属性魔法の詠唱練習をしていた。その中でマイシカはノエリアを心配そうに見ており、亮二と目が合うと「励ましてあげて」と目線で訴えるのだった。

 ◇□◇□◇□

「調子はどう?ノエリアさん。昨日は問題なく魔法で的を撃ち抜けていたから、そんなに緊張しなくても大丈夫でしょ」

「あっ、リョージ君。大丈夫だよ。ちょっと緊張しているけど、昨日のエリーザベトさんの特訓とリョージ君の助言でなんとかなるよ!」

 緊張気味のノエリアに対して亮二が気さくに話しかけると、最初はこわばっていた顔も少しずつ、ほぐれてきたようで最後は笑顔で小さな拳を握りしめて「頑張るよ!」と決意を表すと同時にシャルロッタから試験開始の号令がかかるのだった。

 シャルロッタの指示の下にノエリアが所定の場所に立つとマイシカから「ノエリア頑張れ!」と応援の声が出ると、他の生徒からも「頑張ってくださいませ!」「大丈夫出来るよ!」「頑張れ!」と一斉に声が上がった。ノエリアは応援の声に頷いて“杖”を構えると、大きく息を吸って的に向かって意識を集中させて詠唱を始めようとした。亮二はノエリアの視線が的に集中しすぎていることに気付くと「ノエリア!的の奥だよ!」と大声を出した。ノエリアは、思い出したかのように亮二を見ると小さく頷いて今度こそ詠唱を始めた。

「我、ここに熱き流れを呼び出し、敵を撃たん!”ファイアアロー”」

 ノエリアが唱えた“ファイアアロー”は的に向かうと勢い良く撃ちぬいた。周りからの歓声にも気付かずに規定の5発を唱えて全てが的に当たったのを確認すると小さくガッツポーズをするのだった。

 ◇□◇□◇□

「やった!やりましたよ!シャルロッタ先生!見てくれました?」

「もちろんですよ。それにしてもよくこの短期間でここまで成長しましたね。放課後に特訓した成果ですね」

「はい!エリーザベトさんが特訓に付き合ってくれたんです!」

 ノエリアが弾む勢いでシャルロッタに報告すると、シャルロッタも嬉しそうに頷いてノエリアの努力を褒めると、嬉しそうにエリーザベトが放課後の特訓に付き合ってくれた事を報告した。昨日の授業の終わりにエリーザベトとノエリアの会話を聞いていたが、改めてノエリアから話を聞いたシャルロッタは笑顔でエリーザベトに向けて話しかけた。

「さすがですね。パーティーリーダーとしての役目を忘れずにいたエリーザベトさんは立派ですよ」

「いえ、私は…「さすがエリーザベトさん!」」

 シャルロッタからの賞賛に対して、エリーザベトは消極的な声で否定しようとしたのをかき消すようにオルランドから賞賛の声が上がり、他の生徒からも同じように賞賛の声が上がった。エリーザベトは困った表情で周りを見ていたが、亮二が親指を立てて笑顔でいるのを見て諦めたように頷くと一旦は賞賛を受けるのだった。

 ◇□◇□◇□
 放課後に亮二はエリーザベトからの呼び出しを受けていた。修練場にやって来た亮二は2人以外に誰も居ない事を不思議に思いながら近付くとエリーザベトから話し始めた。

「一体どういうつもりなんですか?」

「え?何が?」


「とぼけないでください!なぜ私に手柄を譲ったんですか?ノエリアさんが実践で魔法を使えるようになったのはリョージさんの助言のおかげじゃないですか!そんな手柄を譲ってもらっても嬉しくともなんとも有りませんわ!私は自分の実力で貴方に認めてもらいたいのです!」

 エリーザベトからの問い掛けに笑顔でとぼけた亮二だったが、エリーザベトから勢い良く捲したてられると真面目な顔で話し始めた。

「いい?まずはノエリアさんが魔法を実践で使えない事を一番最初に心配したのは誰?エリーザベトさんでしょ?」

「そ、それはそうですが」

「で、放課後に特訓として修練場で魔法の練習に付き合ったのは誰?」

「私です」

 だんだんと小さくなる声に亮二は「もう少しかな?」と思いながら止めとばかりに続きを話し始めた。

「で、そこにたまたま俺が通りがかって、マイシカの友達だったノエリアさんにたまたま・・・・魔法の使い方を教えた。それは偶然にノエリアさんが修練場で特訓をしてたからだろ?ここにノエリアさんを連れてきたのは誰?エリーザベトさんじゃん。だったら、自分は関係ないなんて言わずに胸を張って賞賛を受けたらいいんだよ。実際、ノエリアさんの魔法はほとんど完成してたんだからね」

「私の功績で良いんですか?」

「もちろん!ただ、次の授業でダンジョンにアタックする際に一つだけ助言をしてあげる」

「な、なんですの?」

「絶対に自分の物差しで進まない事。エリーザベトさんは自分が出来る事は他も努力すれば出来ると思ってるだろ?今回のノエリアさんのように結果に結びつく時は問題ないけど、実戦でそれをやったら全滅するよ?」

 亮二からの賞賛にだんだんと自信を持ち始めたエリーザベトを見て、亮二は次のダンジョンにアタックするための助言を伝えるのだった。

 ◇□◇□◇□

「どういう事ですの?私達のパーティーが全滅するですって?」

「そう。エリーザベトさんの事だからパーティーリーダーとして全員の能力は把握しているよね?」

「当然ですわ」

「だったら、もう少し進めるかな?と思った時点で引き返さないと駄目だよ。分かった?」

「そんな助言を頂かなくても大丈夫ですわ!私はリーダーとして引き際を弁えております!今日は感謝しますがダンジョンにアタックする時は真剣勝負ですからね!」

 亮二から「全滅するよ」と言われたエリーザベトは先程の亮二からの賞賛を忘れたかのように睨むと、踵を返して修練場を去るのだった。
あのアドバイスで分かってくれたらいいけど。
よければこちらもご覧下さい!

召喚されたおっさんには異世界知識もチートもないけどいいですか?

https://ncode.syosetu.com/n7502eh/




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