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魔剣に恋して  作者: セキムラ
第一の主人 アルティシア
2/14

2.魔剣ジュン誕生

 マジかよ! って、つい言っちゃうことってあるよね。


 本気(マジ)真剣(マジ)、真面目の略。このマジって言葉は、実は江戸時代から使われているって知ってた?


 今、マジかよって思ったでしょ。思ってない? あっそう。


 とにかく剣になって初日の朝から夕方にかけては、マジかよ! と連呼したくなる、そんなことばかり起こった。



 わが身が剣に変わったショックで気絶した俺の意識が戻ったとき、俺は暗闇に包まれて何も見えなかった。手足は相変わらず動かせないし、フルフェイスのメットでも被せられているような感覚も相変わらずだったので、どうやら夢から覚めたってことじゃないと思った。


 一定のリズムで揺れを感じたのと、風が運んでくる森の匂いなどから、自然豊かなどこかを歩いていることはわかった。


 揺られながら、俺は考えた。おぼれ死んだらしい俺の魂が、剣に宿ったということなのか。はたまた、実は瀕死の俺が見ている夢なのか。


 死ぬと思ったとき、俺としては一所懸命に神様にお願いしたけれど、まさか剣に生まれ変わるなんて思わなかった。


 できれば、舞台に上がりたかった。初めて役がもらえて本当に嬉しかったのに。まあ、まだ一回しか稽古してないから、今から代役を立てても問題ないだろうけどさ。脇役だったし。


 これで御剣家の血は途絶えてしまうことも、ちょっと残念だ。両親の記憶はないが、親戚のおじさんとおばさんはいい人だった。


 剣になるくらいなら転生なんぞしないで、天国にでも逝った方がよかったかな。そうしたら、両親とかに会えたかもしれないのに。


 だけど、俺は剣になってしまった。


 神様マジかよと思ったね。


 俺が考え事をしている間に、森の匂いはしなくなっていた。


 周囲を行き交う人々の声が聞こえ、何か洋食っぽい食べ物の匂いがした。


 彼女は目的地に着いたらしい。「ジュン……行くわよ」と言って俺の左腕、すなわち下に曲がっている方の鍔に手をかけた彼女の手は汗で湿っていた。


 ドアを開閉した時に、金属製の蝶番がきしむ音が聞こえた後、たくさんの人の話し声が聞こえた。そのほとんどが男性のもののようだった。


 喧騒の中を彼女はずんずん進んで、また一つ扉を開けた。そして数歩進んだところで「オリバー、待たせたな!!」と、急に男っぽい口調になって言った。


 そして、俺を腰のベルトに吊るされた鞘から抜き払った。彼女の正面にはガラスで仕切られたスペースがあり、中ではたくさんの人が忙しそうに動き回っていた。皆半袖ワイシャツに黒ネクタイだった。髪の毛の色がバラエティーに富み過ぎていること以外は、よくいるサラリーマンに見えた。


 その中から、緑色の髪をオールバックに撫でつけた、金縁眼鏡を初老の男性が出てきた。仕切りガラスの目の前まで来ると、下部に設けられた小さな通用口を開けて出て来た。


 彼女が「武器は元通りになった。これでまた、戦える!」と言って、俺の身体を鞘と一緒に男性に預けた。眼鏡をかけた男性の顔がどアップになった。その男性が「これはスエヒロの鍛冶屋で……?」と言って、矯めつ眇めつ観察していた。そして「あの折れ方でよく直ったもんだ。よかったですね。それでは今晩八時のエントリーで」と言って俺を鞘に戻した。


 鞘に納められると真っ暗になってしまい、声しか聞こえないのが不安だったけれど、彼女の手に俺の身体が戻されて、その柔らかい感触が俺の柄を大事そうに包んだとき、妙な安心感があった。


「ジュン……よかったわ。これでまた一歩、父様に近づける」


 眼鏡の男性と出会った建物を出て、腰のベルトに俺を吊るして歩きながら、女性らしい口調に戻って言ったので、俺はそれに答えたんだけど、これが間違いだったんだな。


「何のことかわからないけれど、俺でよければ手伝うよ」


「……?」


 彼女が立ち止まり、腰を左右に捻るように動いたのが伝わってきた。どうやらきょろきょろしているらしかった。


「なあ、俺だよ、ジュンだ」


「……!?」


 彼女の身体がびくりと反応した。思えばこのとき、俺が黙っていれば、今の状況は避けられたんだろう。すごく自然に名前を呼ぶもんだから、つい受け答えをしてしまった。


 実際に声が出たのには俺だってびっくりしたし、冷静に考えれば剣が喋るなんてあり得ないことくらいわかるんだけど、彼女の反応が思ったより悪かったから、あの時の俺はちょっと焦っていた。


「ジュン……?」


「そうだよ? 俺だよ?」


「い……」


「い?」


「いやああああ!!!!」


 彼女は叫び、そしてすごい勢いで走り出した。



 

 すごい勢いでドアを蹴り開け、彼女は一直線に店の奥を目指した。周りの客の悲鳴と共に、俺は鞘から解放された。


 奥にいた背の低いおっさんが「どどどど、どうなさったんですかアルティシア様!?」と言った拍子に、椅子から転げ落ちた。


 彼女の名前はアルティシアというのか。なんとなく、生い立ちに色々と不幸がありそうだなんて俺が思っていると、彼女は抜身のサーベルすなわち俺を、木製のカウンターにズダンと置いた。すごい衝撃だったけれど、痛くはなかった。ただもう上下左右の動きが激しすぎて、目が回るような気がするんだ……サーベルに目なんかありませんけど。


 そう。サーベル――刀剣のことには詳しくないが、目はないはずだ。


 俺はそう思う。


 じゃあ、なんで見えるんだよ!? とか言われても困る。俺が一番混乱してるんだから。そんな俺の気持ちをよそに、アルティシアが体勢を直したおっさんに詰め寄った。


「スエヒロ、私は折れた愛剣を修復し、鍛え直すように依頼したが、魔剣に変えろとは頼んでいないぞ!?」


「魔剣!? 何のことです?」


「これのことだ、こーれーの!!」


 アルティシアがガンガンと俺の顔すなわち刀身部分をぶっ叩いた。激しい動きをするたびに、胸部のダイナマイツが揺れるのなんのって。まったく目の毒だぜ。


「……ご愛剣の、ジュン様ですよね?」


「そうだ!!」


「いつものジュン様に見えますが?」


「バカ者! こいつはな、喋ったのだぞ!?」


「……はあ?」


 スエヒロさんの小さな目が真ん丸になった。


「さあ、ジュン! 先ほどのように話してみろ! おい!」


 そう、わが主アルティシア様はサーベルをとても大事になさっていて、名前まで付けていらっしゃる。奇しくも俺と同じ『ジュン』と名付けられたサーベルは、何かの理由で折れたらしく、このスエヒロさんという鍛冶職人に預けられ、鍛え直された俺は主の元に届けられたというのが昨日までの話。

 

「なぜしゃべらない!? ジュン!?」


 二人きりのときとは違い、また男っぽい口調で詰問しながらアルティシアが俺の顔をべしべしと叩く。美女に頬を張られても気持ちよくなるタイプじゃないし、右の頬を張られても左の頬を差し出すような真似もできない。ちなみに、俺の視界は刀身全体にある。したがって俺が置かれたカウンターの木目模様と、俺を叩いているアルティシア、それをだんだんじっとりとした目で見るようになってきたスエヒロさんが同時に見えている。


 それと身体各所の感覚はあるけど、動かすことはできない。


 そういえば、死ぬ前に特盛を食べて以来何も食べていない。腹が空いた気がするけど、剣は食事なんてしないはずだ。まさか、切った相手の生き血を吸うとか? そんなゲームみたいなこと、あるわけない……いや、わが身が剣に変わったくらいだ。何があっても不思議じゃないぞ。


「アルティシア様、何もしゃべらないようですが……?」


「ぐっ、そんなはずはない! 先ほどは確かに!」


 顔をさらに強く引っぱたかれたが、俺はだんまりを決め込んだ。


「ええい! とにかく私は、こんな魔剣にしろとは言っておらん! 溶かして作りなおしてくれ!」


 業を煮やしたアルティシアが、真っ赤な顔でバンバンとカウンターを叩いた。


 マジかよアルティシア! 溶かすってあなた、それはないでしょう!


「ご愛剣の修復を任された当方としては、きちんと仕事をさせて頂いたつもりです。それを他のお客様の前で魔剣がどうこうと騒がれるのは、あまり歓迎できる事態とは言えませんな……?」


「ぐぐぐ……」


 アルティシアには悪いけど、俺も魔剣だなんだと騒がれて「溶かしてしまえ!」なんて事態になっては黙っているわけには……いや、黙っているしかない。溺死した直後に溶解死なんて、不幸に過ぎるじゃないか。


「すまん。いささか混乱していたようだ。私の……勘違いだ」


 最後にキッ! と俺を睨んで、アルティシアは俺を鞘に納めた。


「邪魔をした。失礼する」


「いいえぇ。今後ともご贔屓に」


 真っ暗な中、慇懃なスエヒロさんの挨拶に見送られ、俺とアルティシアは鍛冶屋を辞した。




 アルティシアの腰で揺られること十分ほど。町の喧騒がどんどん遠ざかり、彼女は先ほど通って来た道に戻って来たようだった。


 アルティシアが方向を変えてしばらく進み、木々の香りに湿った土の匂いが混じり始めた頃、彼女が立ち止まって、ベルトから俺を外した。鞘から抜いて、刀身に顔を映しながらため息をついた。


「ジュン。お前、本当は……」


「しゃべれますよ」


「ひっ」


 アルティシアの顔が引きつり、俺を放り出した。


 ぽすっと軽い音を立てて、俺は柔らかい土の上に落ちた。


「い、いったいどうして!? 剣が!?」


 日本にだって、古い道具が妖怪化するなんて伝承もあるんだし、そんなに怖がらなくてもいいんじゃないか?


 俺だったら、名前まで付けて大事にしている道具が話しかけてきたら……怖い。間違いなく捨てる。でもってお祓いとかに行っちゃうね。


 だけど、今捨てられたら困る。右も左もわからない場所で、しかもこんな森の中に放置されるとあっては猶更だ。


「アルティシア……様、聞いてください。俺は――ぐふっ」


「おのれ! どういう類の魔物か知らんが、私の剣から出て行け!」


 アルティシアは、サーベルの刀身すなわち俺の顔を踏みつけ、声を震わせて叫んだ。先ほども言ったように、俺の視界は広い。踏みつけられていない部分から、彼女のスカートの中身が丸見えだ。白ですか。そうですか。


「いや、アルティシア様、落ち着いてください。俺は訳あって、貴方の剣に宿ってしまったようですが、もとは人間だったんです!」


「……人間だっただと?」


「そうです! 自分で言うのもなんですが、不幸な人生を送って、不幸な死に方をした者です! どうか話だけでも聞いてください!」


 俺を踏みつけているアルティシアの足の力が弱まった。そしてそっと離れていった。同時に、白と黒の美しい景色も視界から消えてしまったことがまことに残念だが、今は踏みつけから解放されたことに感謝しよう。


 アルティシアは俺から五歩離れて、巨木を背にして立ち、こっちを睨みつけながら質問してきた。


「名前は、ジュンというのか」


「そうです。ジュン・ミツルギと言います。出身は日本です」


 ずいぶん日本語が堪能だが、金髪美女かつアルティシアという名前から察するに、日本人ではあるまい。俺は外人さんに名乗るように、姓名を逆に名乗った。


「ニッポン……?」


「知らないですか? ジャパンを?」


 日本語堪能なのに、日本を知らないなんて!試しに英語で行ってみたが、アルティシアの眉は八の字になったままだ。


「私は魔法高等高校を卒業している。バルサザールを出たことはなくとも、世界の国々の名前くらいは知っているつもりだ。だがニッポンなどという国は聞いたことがない」


「え……?」


 魔法高等学校だって? 変わった名前の高校卒業してんのね。というか中卒の俺だって、日本以外の国の名前は、まあ全部じゃないけど知っている。しかしバルサザールなんて聞いたことないぞ。


 待て待て、魔法高等学校だって?


 この高めに見積もっても二十歳くらいに見えるお姉さんが、サーベルを持っていて普通に鍛冶屋に出入りしていたりする時点で、もしかしたらとは思っていたが。


「異世界ってことか……?」


「異世界?」


 小さなつぶやきだったはずだが、アルティシアにはバッチリ聞こえていたようだ。


「俺は、こことは違う世界に暮らしていたのですが、ある理由で死にました。そして、恐れ多くもこの剣に生まれ変わったみたいです……」


「お前は何を言っているのだ……?」


 ま、そうですよね。俺だって持ち物がそんなこと言いだしたら、同じ反応をします。でもどうにか俺の存在を認めてもらわないと、マジで捨てられたり、鋳殺されるなんてまっぴらごめんだ。


 俺は日本で暮らしていた前世と目覚めたら剣になっていた経緯について懇切丁寧に説明した。


「私が知っているジュンも……死んだのだ」


 俺の話を聞いたアルティシアは、何か感じるところがあったらしく、眉間のしわを消して、やさしい表情になった。そして、サーベルにジュンと名付けて大事にしている理由を話してくれた。

 

 アルティシアの家名はハルバランド。


 当主でありアルティシアの父、ディオセウス・ハルバランドには二人の子供がいた。一人はもちろん、ダイナマイトセクシーボディーの麗しき美女、アルティシア。もう一人はアルティシアによく似た男の子で、ジュン。


 ハルバランド家は、代々バルサザール王国に剣を捧げてきた騎士の家系で、男児に恵まれなかった両親は、ジュンの誕生を大変喜んだ。


 もちろん、アルティシアだって大切に育てられてきた。この世界でも女性の社会進出はめざましく、王国騎士団も三割くらいは女性が占めているそうだ。そんなわけで、姉弟そろって勉学と剣術、さらに魔法学校にも通って日々研鑽を積み、二人はお互いを高め合っていた。


 そんなある日、父ディオセウスが憲兵に拘束された。罪状は王族警護の不備とのこと。


 拘束される三日前、ディオセウスは狩りに出かけた現王の三男すなわち第三王子の警護に当たっていた。獲物を追い込む第三王子の馬が、何者かが放った毒矢に打たれたのだ。王子に怪我はなかったものの、警護隊長を務めたディオセウスは責任を問われ、拘束されてしまった。


 日ごろ王族から覚えのよかったディオセウスは、死刑になるようなことはなかった。しかし、警護の不備を不問に処すわけにはいかないと、強硬に処分を要求する一派が存在した。


 第四王子派と呼ばれる連中である。


 王には四人の息子がいて、それぞれが王位継承権をめぐって派閥を作って争うなんてよくある話だ。


 ディオセウスは派閥争いになんて興味がない。かつて第四王子派に勧誘されたが、それを突っぱねたことが今回の騒動の原因であろうことは、誰の目にも明らかだった。


 ジュンは、父の罷免を訴えて毎日王宮へ足を運んだが、王に面会など叶うはずもなく、第四王子派から殴る蹴るの暴行を受けることもあった。


 アルティシアは、狩りの場で矢を放った犯人を捜していた。そして、ようやくその尻尾を掴んだ。表向きは闘技場の経営者。しかし裏では不正な賭博を行い、町を裏から仕切る闇組織、その名も『サソリの心臓(アンタレス)』だ。


 アルティシアとジュンは、この闘技場でグラディエイターとして活躍した者が、組織の用心棒として雇われたり、人気が高い者は裏賭博に一枚噛んだりするとの情報を頼りに、ほぼ毎日開かれる剣闘大会に出場した。


 しかし世界は広い。ジュンは昨年、実力を大きく上回る選手に当たり、重傷を負った。そして、傷口から感染症にかかり、短い生涯を閉じたのだ。


 アルティシアが、弟が振るったサーベルを受け継ぎ、それをジュンと呼ぶようになったのはこれが原因である。


 弟の死後も、剣闘の日々は続いた。そしてつい先日、サーベルが折られてしまったのだ。


 ジュンは、アルティシアの前で二度死んだ。一度目は人として、二度目は愛剣として。


 スエヒロさんの鍛冶屋にジュンが持ち込まれ、打ち直されているころ、どうやら俺は死んだらしい。そして、俺の魂はジュンの刀身に宿ったと。


「ある意味、運命を感じるなあ……」


「私は迷惑だ。お前はジュンじゃない」


 俺の感傷たっぷりの呟きを、冷徹に拒絶したアルティシアは大きなため息をついた。


「本当に困った。命を預ける相棒とも言うべき剣が、いちいち喋っていたのでは集中できん」


 そして再びため息をついた彼女は、片手で髪をかき上げながら、俺を見下ろして言った。


「お前……ジュンから出ていけないのか?」


 よくもそんな冷たいことが言えるな!? あんたらの境遇には同情するけど、俺だって不遇の人生の果てに剣なんぞに転生して迷惑してんだ!!


 などと言えるわけもなく。


「無理です……」


 俺は蚊の鳴くような声で言うのが精いっぱいだった。


 それを聞いたアルティシアがさらに深くため息をついた。そんな心底迷惑そうな顔で見ないでくださいませんかね? だんだん辛くなってきたぜ。


「とにもかくにも、だ」


 両手を腰に当てて、アルティシアは俺に近づき、ふんぞり返って言った。


「今夜の剣闘にはもうエントリーしてしまったのだ。今から代わりの武器を得られる当てもない。今夜の一戦だけは、お前を振るうしかないな」


「なっ!?」


「いやだと言うのか?」


「いやに決まってるでしょーが! 俺は自慢じゃないが、人を傷つけたりしたことはないんだ! 剣で切るなんて――」


 言い終わらないうちに、拾い上げられた。


 アルティシアの青い瞳が、俺の顔(刀身)をまっすぐに射抜いていた。


「今晩だけだ……。頼む」


「アルティシア……うべっ!」


 なぜか地面に放り投げられた。


「アルティシア様、だ。剣と主の関係であることを忘れるな」


「はあ……すいません」


 思わず謝ってしまったが、ずいぶん雑な扱いじゃないか!


「せめて今のうちに、白パンと黒スカートの絶景コントラストを楽しんでおこう。眼福、眼福」


「お前! 見たな!?」


 あれ? 声に出てました!?


 耳まで真っ赤になったアルティシアに、すぐさま柄をむんずと掴まれ、すさまじい速さで納刀された。


「ちょ、ちょっとアルティシア!?」


「様を付けろ! この変態魔剣!」


 鞘の上から殴られた。別に痛くないけど、びっくりするからやめてくんないかな。


「言っておくが、今夜の相手は相当な強者だそうだ。覚悟しておくんだな」


 マジかよ……。


 アルティシアが歩き出した。




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