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10話 朝礼と全校応援

今回の話は日常パートになります。


次に主人公の本格的な戦闘描写が出るのは13話となりますので、もうしばらくお待ちください。


「おはようございます。みんなちょっと聞いてください。」



 教室に入ってくるなり、担任の三上 睦美 先生は大きな声でそう言った。


 この人は教職についてまだ1~2年の新人教師で本来は副担だったが元の担任が盗撮で捕まったので繰り上がって担任になったというわけだ。


 見た目は可愛い童顔で巨乳。おまけにそこそこのお嬢様でずっと女子校だったらしく男に免疫がないそうだ。

 あ、あとちょっと頭が弱い。というか生徒に対して強く出られないっぽい。


 そんなわけで割といろんな男子にちょっかいかけられている。


 その筆頭が俺だ!


 ただここ最近は訓練ばっかで大人しくしてたから久しぶりにいじってみようと思う。

 


 俺は先生のところまで近づくと



「おはよう睦美ちゃん。今日もカワイイね。」


「おはよう。あと睦美ちゃんじゃないでしょ。三上先生って言わなきゃダメでしょう!」


 

 ちょっと怒った顔を作って言う。うーん個人的に童顔の年上ってツボなんだよな。からかいたくなる。なんでだろ?



「いやいや睦美ちゃん。それどころじゃないんだって。聞いてよ。」



 言いながら先生の両手をとり自分の指を絡ませる。睦美ちゃんが解こうとするより早く



「睦美ちゃんは知らないかもしれないけど俺、エリア大会の決勝に進出したんだよ。凄いっしょ。」


「知ってます。そのことについて話しが――――ってその前に手を離しなさい。」



 ちょっと本気で離れようとする睦美ちゃんを俺の方へ引き寄せる。


 キャッと可愛い声を上げる睦美ちゃんに真面目な顔を作って言う



「俺、睦美ちゃんの彼氏にふさわしい男だって認めてもらうために頑張ったんだよ!」


「えっー!?」


 いきなりの話に驚く睦美ちゃん。毎回同じようなことを言ってるんだからそろそろ耐性ができてもいいんじゃないかと思うけど面白いから伝えないでおく。



「何度言っても本気にしてくれないからこの数か月は一生懸命に修行したんだ。俺が軟弱だから相手にされないのかと思って………だから最近はあんまり話しかけられてなかったでしょ?」


「え、や、あ、うん。」



 顔を赤くしながら答える先生。


 以前は毎日話しかけられていたのにここ最近は必要最低限の会話をしていなかったのは事実だ。


 いや~押しに弱いかわいい女ってのは良いね。それに俺的には睦美ちゃんは顔で人を判断するタイプじゃないってところも評価が高い。

 


「ホントは毎日話しかけたかったけど結果を出すまでは我慢しようって決めてたんだ。俺が本気だってことを睦美ちゃんにわかってもらいたかったから」


「………」



 目をそらしたまま何も言わない先生。



「俺の気持ちはわかってくれた?」


「………え、あ、でも笹川君は生徒で私は教師だからそういうのは……」



 睦美ちゃんは先ほどよりもさらに顔を赤くして答える。


 何度も言うが気弱な大人の女性は素晴らしいことだと思います。普通の女にこんなことやったらビンタされて終わり、下手したら性犯罪者扱いされかねないし。


 ちなみにこの間、他の人は特にこっちに注目せず友達と話している。最近は少なかったとはいえ、以前は毎日見られた光景だから誰も気に留めていない。


 うちのクラスのイケメングループは年上がダメなのかわからないけど睦美ちゃんは対象外らしく話に入り込んだりしてこない。他のグループには睦美ちゃんにあこがれている人がいるけどチキンだから助け舟を出したりはしてこない。

 そんなわけで俺の独壇場だった。


 うつむいた睦美ちゃんの顔を上げさせてその瞳を黙って見つめる俺。


 それに対し睦美ちゃんは目をきょろきょろさせてパニクッてるのがわかる。ホントなんでこんな簡単にお持ち帰りされそうな人が純潔を守れてるんだろう?世の中不思議だわ。



「笹川~あんたからかうのもいい加減にしなさいよ。」とさすがに見かねたのか寺島が言ってきた。



「寺島てめ!余計なこと言うな。」


「あ、笹川君、やっぱりまた私をからかってたの!もう!」



 真実に気付いた先生が頬を膨らませて怒ってる。怒ってる顔もカワイイってか微笑ましい。



「先生もいい加減慣れなよ~こいつがアホなことやるのはいつものことでしょ。」


「笹川君、真面目な顔して言うから冗談か本気かわからなくて。」


「こいつの場合はいっつもふざけてるだけですよ!  …はぁ~そんなんだったら同年代の人で女慣れした人に口説かれたら大変ですよ。」


「普段はちゃんとお断りしてます。でも生徒が相手の場合、直接的に言って傷つけたらダメかな~と思って。」


「そんな甘いこと言ってるから笹川みたいのが調子に乗るんですよ。もっとはっきり言ってやらないと!」



 ガミガミと姑みたいに説教する寺島。先生は生徒に説教されて落ち込んでいる。でも今現在も手を繋ぎっぱなしだから怒られるのも無理はないと思うけど。


 はぁ、先生の手は柔らかくてすべすべしてますな~なんて考えていると松田が近づいてきた。俺はめんどくさくなるのがわかったから即座に睦美ちゃんの手を引きその場を離れる。



「寺島~ヤキモチ妬いたからって先生にあたるなよ。」

 

「はぁ、あたしが誰に妬いてるって?」


「だから大祐に直接言えばいいのに。」


「はぁーーー!?あいつに何を言えって?」「いや、だから先生じゃなく私を見」



 いろいろとごちゃごちゃ言ってるのが聞こえる。避難してよかった。



「そっかぁ。寺島さんは笹川君が好きなんだぁ。」



 俺と手を繋いでいる人はなんか勘違いをしている。なんて説明しようか悩んでると西川が近づいてきて話し始めた。



「松田もいい加減寺島の気持ちに気付いてやればいいのにな。」



 それを聞いた先生は疑問を顔に浮かべて聞いてきた。



「どういうことですか?寺島さんは笹川君が好きなんじゃないんですか?」


「睦美ちゃん違うよ。寺島は俺じゃなく松田が本命。んで松田は別のクラスの三坂さんに憧れているの。さっき寺島が話に割り込んできたのは単純に睦美ちゃんを助けようとしてだよ。」



 俺が未だに言い合いを続ける寺島と松田を指しながら言うとそうなんだ~と納得したような顔で頷く。



「しかし松田も何で気づかないかね。あんなにわかりやすいのに。」と西川に聞いてみる。


「寺島が一番話しかけるのはお前だからな。」


「でもあれは直接松田に話しかけるのが恥ずかしいからまず俺のとこに来るだけじゃん。第一毎日見てれば流石に本命が誰か気づくだろ。」


「気づかないふりをしている可能性も考えられるな。松田は三坂さんラブだから。……………んでそれよりさっきから気になってたんだけどいつまで手を繋いでるんだ?リア充だぞっていう自慢?」



 ジト目で繋がれた手を見ながら言う。


 「あっ!?」、と今気づいたように慌てて離そうとする睦美ちゃんだが俺は離してあげない。むしろギュッと固く握りしめて問いかける。



「そんなことより教室に入ったとき何か言いかけなかった?」



 これまた「あっ!?」と、今思い出したようで慌てて全体に告げた。



「今日は特別に朝礼があるので急いで体育館に移動してください。」



 さっきから他のクラスがぞろぞろと廊下を歩いてたのはこれだったのか。










 


 そのあとは急いで体育館へ向かった。他のクラスはもう移動が終わったみたいだったからなおさら急いで。


 睦美ちゃんは何とか手を離そうとしたけど体育館の入り口前じゃないと離さないと主張する俺を諭す時間がもったいないと思ったのか、諦めてそのまま手を繋いで移動した。


 この件についても一部の睦美ちゃんファンを除いて無反応だ。もう慣れてるしね。


 遠足っぽい行事のときなんて駄々こねまくって行き帰りずっと手を繋いでたし。


 周りの女子とか睦美ちゃんファンの男からは冷たい視線を浴びてたけど…







 そんで今、体育館のステージに俺、松田、池田先輩、華柳先輩、エロ太の5人と校長がいる。


 体育館についた後、全クラスがそろったということで校長が話し始めた。


 話が長くて疲れたってときになってようやく終わり、今日の本題エリア大会の決勝進出者が呼ばれた。

 


「お、エロ太。お前もちゃんと勝ったんだな。」


「いや、メール送ったじゃん。」


「俺は男のメールはチェックしねぇ。着メロでわかるからな。」


「コラ。静かにしろ。」



 ふざけながらぼそぼそ話す俺たちに対し池田先輩が注意する。


 すいません。


 会話をやめた後、体育館を見渡すとほとんどの女子は池田先輩か華柳先輩を見ているようだった。


 その中で寺島だけはガチで松田だけを見ているのがわかる。面白いので俺は西川に視線を送ったら、それに気づいた西川は寺島にちょっかいをかけて殴られている。


 残念ながら俺やエロ太を見てる女学生はほぼいねぇ。ちょっと泣きそうだ。別に好きな人はいないけど、こんな場面なのに注目されないのは悲しくなる。


 松田でさえいるのに。


 エロ太も同じことを考えたんだろう、少しテンションが下がっているようだった。


 悲しみを胸に宿しながら教師の列を見ると睦美ちゃんと目が合った。


 少しだけ顔を赤くして下を向く睦美ちゃん。



 『大祐のテンションが80上がった。リア充度が-60から+120へ上がった』



 頭の中に流れたテロップを感じているとエロ太が羨ましげにこっちを見てる。


 勝ち組と負け組に分かれた瞬間であった。







 アホなことを考えていると校長の話が始まる。


 まず一人一人、お褒めの言葉をいただいた。我が校で学生のうちにここまで勝ち進んだものはいないらしく素晴らしく名誉だみたいなことを言っていた。


 で、問題は次だ。今週の土曜の試合の日は全校応援をやるそうだ。ただエロ太は違うエリアの大会なので残念ながらそっちには応援に行けない。4人が出場する方の大会に行くと。急なことなので強制はしないがその日は部活などの取り組みは休みで教師は皆出席だそうだ。


 ちなみに移動はこの町にある転移施設から大会が行われる街の転移施設へと移動し、そこからバスで15分ほどだ。転移施設はそこそこの値段がかかるが学校負担にしてくれる。




 この話を聞いて


 俺はぶっちゃけ外野はどうでも良いので特に感想は無し。


 松田は勝てる試合と思われるので喜ぶ。


 池田先輩も三坂さんにいいとこ見せられると喜ぶ。相手も同等レベルだし面白い試合を見せられそうだからね。


 エロ太は関係ないんでどうでも良い。


 華柳先輩は…………………ムンクの『叫び』みたいな顔をしていた。決してイケメンがやっていいことじゃないけど、それだけショックが大きかったと思われる。

 まあ、全校生徒の前で負けることが確定してるからね。気持ちはわからないでもない。







 そんなことがあったりしながら時間は流れる。


 松田は三坂さんのことばかり話すから寺島の機嫌が悪くなって大変だ。主に西川と俺が八つ当たりされている。



 先輩たちには会っていない。ここから先は個人戦だからだ。聞いたところによると二人の先輩のテンションは正反対らしい。



 俺はクラスメイトと普通に過ごしながら試合の日を待つ。



 睦美ちゃん?特に何もしてないよ。睦美ちゃんは別に俺に対して惚れてるわけじゃないだろうしな。モテない男の勘違い現象になっても切ないし、あれ以来はからかってません。

 エロ太たちとの訓練はしていない。大会が終わるまでは自分でコンディション管理するように話し合ったからだ。



 エロ太自身は何をしてるのか不明だ。会場が違うから特に全校応援に関するプレッシャーはないだろうし。




 それぞれがいろんな気持ちを抱えて日々を過ごしてき


 ついに決戦の週末になった。


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