特に理由無く有料で耳を引き千切られる時代
掲載日:2026/03/27
老婆の右耳を人差し指と親指でつまむ。
「じゃあいきますよー」
「は、はい」
緊張しているな。
「お子さんとかいらっしゃるんですか?」
「えっ?あぁっ。東京で息子がコックをしていまふ」
「東京で!?自慢の息子さんですね」
「そうなんですよ。トンビがたか……ギャァァァっ!」
老婆の緊張がほぐれた瞬間を逃さず一気に引きちぎる。
「あああっ!いだぁい!」
暴れ出すと面倒なので左耳は首を絞めながら千切る事にした。
「んっ!あれ?よっと!」
「うきゃああああっ!」
一度に引き千切れなくて悔しい。
2ターンかかってしまった。
「お疲れ様でした」
「あんりがとうごじゃいましたぁぁ!」
引き千切った老婆の両耳をキッチンペーパーに包んでポケットに入れ、テーブルの上にある封筒をカバンに入れ、俺は老婆の家を後にした。
封筒の中身は確かめない。
片耳25000円。ぴったり5万円入っているはずだ。
俺は客を疑わない。
スマホの時計を見ると丁度17時だった。
このまま家に帰ろう。




