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(オレオ王国 オレオレオ オークション会場)
ナナシノ「うひょー!すご!!いっぱいある!!」
目の前にはザレスさんの言う通り、様々なものが揃っていた。
家具、武器具、宝石、雑貨、お肉に魚、そしてなんと怪しいお水まで売ってあった。
オークション会場は様々な種族と人々がおり、活気にあふれ、歓声や拍手、悲鳴に怒号も聞こえる。
『カオス』 という言葉がよく似合うだろう。
様々な屋台もあった。基本的には魚介類を調理したもので、なかにはくじ屋さんや怪しいお水とセットで占い屋さんがあったり…
ほぼお祭り。渋谷のハロウィン状態だ。
ナナシノ「ザレスさん? 毎日ここはこんな感じなんですか?」
ザレス「あぁー!そうよ!!騒がしいだろ?笑 嬢ちゃんも色々見て回るといい! あ、でもスリには気をつけろよ? ……って、そもそもスラれるようなもんもってねぇか。笑」
……うっざ。
ナナシノ「まあ…たしかに…でも絶対お金が必要なんですよねー… …
…あ、そうだ。 この3000レオを元に、増やしてみようかな。」
ザレス&エラノア「………え???」
ナナシノ「じゃ、とりあえず行ってきまーす。」
ザレス「おおい!!ちょっと!!
…… 行っちまった… あんたいいのかい?嬢ちゃんの保護者だろ?」
エラノア「は?違います!! 恋人です!!」
ザレス「は????」
……
ってことで、3000レオを元に増やしてみようと思いまーす。
とは言ったものの、もちろん普通に考えたら増やせるわけがないので…
スキル!『魔性』を発動!!
…こんなことしなくても常に発動してるタイプだとは思うんだけど…まあ…一応気分を味わおう…
まずは人からいらないものを手に入れて、それを売らないと話にならないよなー。
…とりあえずあそこのお兄さんに声かけるか。
ナナシノ「あ…あのー…?すみませんー…」
メガネをかけたお兄さん「…ふぇ!?♡ あ、あ、あの、ぼ、ぼ…僕ですか?」
ナナシノ「あ、はい。そうです。お兄さんです。」
メガネをかけたお兄さん「ふぁ!♡ …すみません、もう一度。」
ナナシノ「…え?お兄さん…」
メガネをかけたお兄さん「…できれば、『お兄ちゃん』で。」
ナナシノ「……… お兄ちゃん。」
メガネをかけたお兄さん「ふぁ!!♡♡ 最高…♡♡」
ナナシノ「あの?いいです?」
メガネをかけたお兄さん「あ、はい!!♡♡♡」
ナナシノ「…今いらないものあります?」
メガネをかけたお兄さん「……え?いらないもの?
えーっと… …(ガサゴソ…ガサゴソ…) …あ、この指輪(エメラルド色をした宝石が、銀色のリングに等間隔に並んでいる)。 身体が頑丈になる代わりに、いつもの力の半分程度しか出せないっていう指輪なんですけど、こいつ半分の力は奪うくせに、頑丈にならないんですよ。不良品をつかまされて。強いて言えば、これは捨てますかね。いりません。」
ナナシノ「あ、じゃあそれください。」
メガネをかけたお兄さん「…え!?♡ い、いいんですか…?♡♡」
ナナシノ「あ、でもタダで譲って欲しいんですけど…」
メガネをかけたお兄さん「全然大丈夫ですよ!!♡♡
じ…じゃあ…♡ (ん゙ん゙… 咳払い)(跪いて)
これを…受け取ってくれますか……?♡♡♡」
ナナシノ「…… プロポーズのおつもりならお断りしますけど、その指輪はありがたく受け取ります。
ありがとうございます!!じゃ!!」
メガネをかけたお兄さん「………」
…よし!不良品の指輪ゲット!
たぶん防御力が上がる代わりに攻撃力が下がる的な指輪なんだろうけれど、攻撃力しか下がらない指輪って、マジでゴミだな。
…でも、僕はこのゴミを売ってみせる!
一応アクセサリーだから、女性が買ってくれるかも…?
あ、でも半分の力を奪うから、ちょっとなー…
都合よく、力が強すぎて制御できない女性とかいないかなー。
それか男性でもいいと言えばいいけど。
(女性の声が聞こえる)
女性「ちょっと!!オーくん!!力強すぎ!!相手のワンちゃん死にかけてるよー?
もー…これで何回目よ…はぁ… ほんとにこの子ワンちゃんなのかしら…?大型犬とは言ってたけれど…」
…大きな身体。緑がかった肌。大きな牙。強面。
……
どー見てもオークだろ!!!どこをどうやったら犬と見間違えるんだよ!!
てか名前オーくんって、もうそれわかってるだろ!!
…あ、でもちょうどいいや。
ナナシノ「あ、あのー?お姉さん?」
女性「あら!!♡♡♡ かわいいワンちゃんね!♡♡
おしゃべりもできるの!?♡♡ えらいわねー♡ よしよし♡♡(頭を優しく優しく撫でてくる)」
ナナシノ「… ま、まあはい。 あのー、そのオーくんなんですけど、僕が持ってる指輪を、買ってくれませんか?」
女性「…え?なに?その指輪。」
ナナシノ「オーくんみたいな力が強い…ワンちゃん?のために、力を半分にする指輪なんです。 これでオーくんもほかのワンちゃんたちと仲良く遊べますし、お姉さんはなにも心配をせずに微笑みながらじゃれ合いをみられますよ?」
女性「…へー。そうなの? 試してみてもいいかしら?」
ナナシノ「もちろんです!どうぞ!」
女性「…じゃあ… オーくん?お手。」
オーくん「……ウ…ウオ…ア……」(ぽんっ)
女性「……す、すごいわ!!いつもならそのまま私の腕が折れるのに!無傷だわ!!」
ナナシノ「そのうえでオーくんと付き合ってきたのなら、オーくんに対する愛情ワンちゃんに対する愛情を超えてますよね。オーくんもお姉さんもバケモ…ん゙ん゙!」
女性「買うわ!この指輪買う!!絶対買う!!お幾ら?」
ナナシノ「あ、ありがとうございます〜笑 そうですねー… すみません、おいくらで買いたいですか?」
女性「え?そうねー… …2500レオかしら?」
ナナシノ「では2200レオで!!」
女性「あら!いいの?お得に買えた気がするわー♡」
ナナシノ「いえいえ!これからも、オーくんとの楽しい生活を!!」
女性「ええ!♡♡ ありがとうね?名も知らぬワンちゃん♡♡ じゃ、オーくんもお礼して?笑」
オーくん「ア…アア……タ…ス……」
ナナシノ「いえいえ!喜んでくれてなによ…」
オーくん「ケ…」
女性「じゃ、行きましょうか?オーくん♡」
オーくん「ア…アア…アアア」
(女性とオーくんは並んで帰っていった。)
…………
こわ。
(今回の支出と収入。 -0レオ +2200レオ)




