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ナナシノ「えー、というわけで、収支報告を行いたいと思います。」
エラノア「いえーい♡ 何気に売り始めて2ヶ月だもんねー♡」
リルミル「もういい加減魔法だけじゃ無理だよ…」
ナナシノ「ほんとにありがとね?リルミル。
さすがにいい加減、大量生産できるようにどうにかしよう。
それを考えるためにも、この2ヶ月の収支報告をします。
えー…
まず支出から。もう完結にしちゃいます。
・材料費 1,867,000チップス(186万7000)
・必要経費 3,172,000チップス(317万2000)
・容器代 127,000チップス(12万7000)
・試食会経費 170,000チップス(17万)
・人件費 500,000チップス(50万)
計 5,836,000チップス(583万6000)」
リルミル「え…?うそ… そ…そんなお金…」
エラノア「大丈夫だよ。笑
ゾンくん、20億チップス以上持ってるから、軍資金はたくさんあるんだよ。笑」
リルミル「なんでだよ…
ま、まあそれはいいや…
…
人件費ってなんだよ!!エラノアも俺も貰ってないぞ!」
ナナシノ「あ、人件費は試食会のときに使ったんだ。」
リルミル「……は…?いや、働いてたのは俺ら3人だろ…?それに給料とかもらってないし…」
ナナシノ「サクラ代だよ。それ以外何があるんだい?」
リルミル「…よ…容器代は?」
ナナシノ「試食会のときの初めだけに使ったんだよね。なくなったあとはお客さんが自分たちの容器を持ってきてグラム売りしたから、そんなにかかってはない。」
エラノア「ただ測って売るだけになったから楽だったねー♡」
ナナシノ「そうですねー。グラム売りなら容器代はたしかに無駄になりがちですもんね。
というわけで、ここからは収入。
・試食会での収入 836,400チップス(83万6400)…」
リルミル「ちょいちょい。無理じゃないか?絶対赤字だろ」
ナナシノ「まあまあ。ここからだよ。
通常販売を開始してから、
・1週間 500,000チップス(50万)
・2週間 705,000チップス(70万5000)
・3週間 1,605,000チップス(160万5000)
・4週間 1,940,000チップス(194万)
・5週間 2,405,000チップス(240万5000)
・6週間 1,986,000チップス(198万6000)
計 9,141,000チップス(914万1000)」
エラノア&リルミル「え!?!?!?」
ナナシノ「というわけで、
9,141,000+836,400−5,836,000=4,141,400チップス(414万1400)
で、
大黒字です!!!」
エラノア&リルミル「おおおおおー!!!!!!」
ナナシノ「しかも、まだ2ヶ月でこれだから、大量生産を本格的に始めれば本当に大変なことになるよ。」
エラノア「ほんとだねー♡
…で、どうやって大量生産するの?」
リルミル「そーだぞ。それに魔法はどうするんだよ。それでなんとか発酵を早めてすぐに売れるようにしたんだぞ?」
そう。問題はリルミルが言ったそのこと。
本来、味噌は1年以上ほったらかしにしてできる。
いわゆる天然醸造。味にキレがあってとても美味しい。しかしやはり時間がかかる。
これに対して人工醸造は、2ヶ月間機械で温めて、一ヶ月冷ます。これにより、短期間で菌たちが繁殖して味噌ができる。だが天然醸造ほどの味のキレはない。
前の世界ではこの2つの方法だけだった。大量生産となると、やはり人工醸造になる。
しかし、この世界には魔法がある。
魔法の力で短期間で天然醸造の味を出すことができるのだ。いいとこ取りの方法だが、やはりマンパワーには変わりない。
どうにかして、機械を使って魔法の力を引き出し、天然醸造ほどの味を出す味噌を作らないといけない。
ナナシノ「……エラノアさん、魔法ってどうやって出すんでしたっけ」
エラノア「え? 周りにあるマーブルをもとにして出すよ?」
リルミル「そう。特に自分の中にあるマーブルを引き出すんだ。
マーブルを感じ取れるほど、魔法は強くなる。」
ナナシノ「感じ取るのはやっぱり感覚に頼ってるの?」
リルミル「まぁそうだな。でも結局、マーブルをイメージしやすいかどうかなんだよ。
今目の前にはマーブルがぶわっと広がってる。それが自分の中に入っていって、駆け巡っていく。
駆け巡ってるマーブルを一箇所に集めて、それをすこしずつ放つ感覚。
これがイメージしやすい人は、必ず魔法が強くなる。」
ナナシノ「…一箇所に集めて、放つ… …
魔法に長けた人を雇うのと、読み書きができる人を雇うのと、どっちが高い?」
エラノア「それは魔法に長けた人でしょ。その人も相当努力してきたんだから、当然よ。
それに読み書きは誰でもできるよ?」
リルミル「だな。相当な貧困国じゃない限り、誰でもできるな。」
ナナシノ「…じゃあマーブルを一箇所に集めて放つ機械を作ればなんとかなるかもしれないね。」
リルミル「は?どういうことだ…?」
ナナシノ「ねぇリルミル。全体的にマーブルの量って変わらないの?」
リルミル「は…? …まあ変わらないな。形や状態を変えて移動してるだけだからな。
全体のマーブルの量は変わらないぞ?それがどうした?」
ナナシノ「…質量保存の法則は変わらないのか。状態変化に近いのか…?それとも化学反応に近い…?」
リルミル「なにブツブツ言ってるんだ?」
エラノア「ねー。私お腹すいたー。味噌飲もうよー」
リルミル「また…?さすがに飽きたぞ…」
エラノア「あ!お米と一緒に焼いたりとかしたら美味しいんじゃない?」
リルミル「お!いいなそれ!」
……焼く…加熱…酸化… …あ
ナナシノ「リルミル?マーブルって前の状態に戻したりできるの?」
リルミル「は?どういうこと?」
ナナシノ「いや例えばさ、火魔法を撃ったとするじゃん?そのときのマーブルってどうなってるの?火魔法のときにか見られないマーブルに変化するの?」
リルミル「あー。そうだな。火属性のマーブルになるな。というか基本的に火属性のマーブルを集めて撃つんだよ。たまに普通のマーブルが火魔法専用のマーブルになるけどな。
火魔法を撃つとき、火属性のマーブルの純度が高いほど、強い魔法になる。
だからマーブルを感じ取りやすい人は強いんだよ。感覚でマーブルを仕分けするんだ。」
ナナシノ「でもそれだと、全体のマーブルの量は変わらないの?普通のマーブルが、火属性に変化したままになるんでしょ?」
リルミル「…たしかに。もとに戻ったりしないといけないな。考えもしなかった。」
ナナシノ「…還元できるかもな。」
エラノア「…かんげん…? 食べ物?」
リルミル「エラノア。お腹すきすぎだぞ。ご飯味噌焼き食べようよ。」
もしマーブルが化学変化と同じ要領だとする。
例えば普通のマーブルを火属性のマーブルに変化させたとする。
リルミルによると、一度変化したらそのままになる。
鉄が酸化して、酸化鉄のままになったみたいだな。
でも質量保存の法則はあるから、還元できるはず。
となると、火属性になったマーブルに、何かと合わせて、何か魔法を放てば、火属性のマーブルは普通のマーブルになるんじゃないか…?
そういえばマーブルは結晶化するってエラノアさん言ってたな。
結晶化するってことはやっぱり、分子とかの配列がキレイになるんだよな…?
じゃあ分子の配列が変わって普通のマーブルから火属性のマーブルになったのか…?
だとすれば、まじでマーブルよりも還元率が高い物質と一緒に魔法を放てば、普通のマーブルが大量にできるんじゃないか…?
それを使って時を進める魔法を撃てば、より美味しい味噌が…
エラノア「わっ!!」
リルミル「ごめん…なんか火力強くなっちゃった…」
エラノア「大丈夫だよー。笑 …あ!ダイヤが…なんか黒くなってる…」
…黒くなった…?
(ガサガサガサ…)
エラノア「? どうしたの?ゾンくん。」
ナナシノ「試したいことがあって。 実はオークションのあと、またダイヤ買ったんですよ。それを使いたくて」
エラノア「試したいこと……?」
ナナシノ「(カットされていないダイヤモンドを取り出す)
リルミル。この味噌に魔法かけて。」
リルミル「は?なんだよいきなり。まあいいけど。
もうやりすぎて無詠唱でもできるようになったよ。
……ほいよ。」
ナナシノ「ありがとう。これで味噌汁作ってくるね。」
エラノア「えぇー…ゾンくん飽きたよぉ…」
リルミル「さすがに飽きたな…たしかに…」
ナナシノ「はいできた。」
エラノア「え!?いや、お水に味噌とかしただけじゃん!さすがに美味しくないよ!」
リルミル「せっかく魔法かけたのに…無駄にしやがって…」
ナナシノ「いいから飲んでみて。これがおいしかったら僕の仮説が正しいことになるんだよ。」
リルミル「はぁ?? …はぁ…
(ズルルル…)
…
!!!!!!!!????????」
エラノア「お…おいしぃい!!な、なんで!?冷めてるのに!?キレがあるっていうか、こう、すっごい美味しい!!」
ナナシノ「…ダイヤモンドが黒くなっている
…やっぱりかぁ……!!!
気持ちぃぃ!!!!脳汁やばいぃ…!!」
リルミル「いいから飲んでみろよナナシノ。笑 僕これ好きだなぁ…笑 …あ!ちが!俺これ好き!!」
僕の仮説、
マーブルはダイヤモンドと共に魔法を放てば、還元できる。還元されたダイヤモンドは黒くなる。
それにより、新しく魔法を放つと、純度が高まり、より強い魔法、この場合より先に時間を進めることができたから、味噌がさらにさらに美味しくなった。
つまり、ダイヤモンドはマーブルより還元率が高い。
僕はダイヤモンドの本当の価値を見つけたようだ。
脳汁やばいぃぃい…!!




