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………うどん… でも…これ完全にパスタだよなー…
うどんなら啜っていいよね?でもどう見てもパスタだよね?なら啜らないほうがいいよね?でもここはもう見ても居酒屋だし、マナーとか気にしなくてもいいのかな…いやだとしても、さすがに啜るのはエチケット違反か…?啜るのか…啜らないのか…
…正解はどっちだ……
エラノア「どうしたの?食べないの?」
ナナシノ「あーいや、食べ方を悩んでいて…」
エラノア「……好きなように食べたら? 私全然気にしないよ?」
ナナシノ「いやそういう問題ではない気が…」
エラノア「私は一応田舎貴族の出だから、貴族っぽく食べるように教育されたけど、別に他の人がどんなふうに食べてたとしても全然気にしないよ?笑」
ナナシノ「… あ、エラノアさんはどうやって食べるんですか?」
エラノア「私?私は普通に…
(フォークを斜めに入れて、麺の下から一口分巻き取る)」
ナナシノ「あっぶねぇ…やっぱり普通にパスタっぽく食べたらいいんだ…」
エラノア「(お皿を持って巻き取った麺を口に入れる。ソースを啜る。)
んー♡美味しー♡ 久しぶりにうどん食べたかもー♡やっぱり魚介の出汁は最高だねー♡(ズルルルルルル…)んー♡♡」
ナナシノ「…………」
麺は啜ったらだめだけど、ソースは啜っていいという、うどんとパスタのハイブリッド…
…ほんとは昔の人達もこうやって食べてたのかもなー…
エラノア「食べないの?笑 食べていい?笑 ミートソースも気になってたんだー♡」
ナナシノ「絶対嫌です。すっごいお腹空いてるんで。」
僕はミートソースパスタに粉チーズをヤー!!!!!して、ソースを啜り、麺をよく噛んで食べた。
ナナシノ「ほんとに美味しー……染みるー…温かけぇ…
久しぶりに病院食以外の温かい普通の料理食べたかも…
…あ、そういえば、
やっぱりエラノアさんって貴族の出だったんですか?」
エラノア「あれ?はじめの時に言ってなかったっけ?
そうなの。私実はこう見えても田舎の貴族の出なのよ。父はたしか…4代目?の頭領だったかな。その一人娘が私。
街…というかほぼ村だけど、その街の一番のお金持ちが先祖で、その末裔だったの。色んな人のお願いを聞く代わりに、その年取れた作物の2%をもらってたの。みんな好きなようにいろんなものを作ってた。稲もお肉も野菜も、あと服とかも。ほんとに色々あったんだよー?笑
…ちなみにその街はずっと、その辺りで一番の貧乏町だったの。笑」
ナナシノ「一番の貧乏村の一番の金持ちだったんですか?
お金があるのかないのか分かりませんね…」
エラノア「まとにかく、その程度の田舎の貴族だったってこと。そんな大した身分じゃないのよ。笑
……でも父と母、そして私の教育係さんもゾンビになったって言ったでしょ?もう大混乱で…
それを抑えててくれたのが、前も話した、ツイテール先輩のお父さん。街のみんなが私に石を投げたりとかしてきたから、先輩が助けてくれたの。それで、仮の街の頭領が必要だってなって、先輩のお父さんが一役買って出たの。ありがたい…ほんとに…
おかげで私は、結果的にこうしてゾンビのゴタゴタの謎を調べる旅をしていられるってわけ。笑」
ナナシノ「ほぇー…なんか世間は狭いですねー…色んな人と関わってるんだなー。人間ってやっぱり。
…ん?てか何ナチュラルにエラノアさんに石投げてるんですか!!街の人たち!!サイテー!!!」
エラノア「いやーしょうがないと思うよ?だって私の近くに居た人がいきなりゾンビになったんだよ?もしかしたら…って思わない?可能性がある以上仕方ないよ…
…まあ実際無実なんだけどね… ゾンビになってた時、私は先輩とお泊まり会してたから… 次の日帰ったら、3人ともゾンビになってたの…
…はぁ…わからない…ほんとにわからない…どうしてゾンビに… 共通点はなんなの…?」
ナナシノ「あーあーあー…せっかくいつもの調子の生意気だけど憎めないエラノアさんに戻ったのに…
ごめんなさい…」
エラノア「いやいや…ゾンくんは悪くないよ…
…ゾンくん?」
ナナシノ「はい?」
エラノア「………すごいよく食べるね。そのうどん何杯目?」
ナナシノ「えーっと… いちにーさんしーごーろく…
…8杯…?」
エラノア「食べ過ぎじゃない?お腹破裂しないの…?」
ナナシノ「なんか全然まだまだお腹空いてるんですよねー。まあ、美味しいからもっと食べたいだけなのかもしれませんけど。(ズルルルルルル…)
出汁のうどん美味しー……笑」
エラノア「そのメニュー3回連続で頼んでるよね?飽きないの?」
ナナシノ「やっぱり出汁は…いくつ食べても飽きないですねー…笑 あー…味噌汁食べたーい…あさりの味噌汁ー…」
エラノア「あ、前の世界の料理?」
ナナシノ「そうなんですよー…! 恋しい…お味噌…とくに混合味噌のあさり味噌汁…」
エラノア「みそしる… スープ?」
ナナシノ「はい。お味噌っていう調味料を、出汁と一緒に溶いてつくる料理です。 お味噌は僕のソウルフードの元なんですよ…あー…味噌汁とご飯…卵焼き…卵焼きは甘いやつがいいなー…」
エラノア「おみそはないかなー…どうやって作るの?」
ナナシノ「えーーっと…
大豆を水に長時間つけて…鍋で4時間くらい煮て…
大豆をペースト状にして…塩と麹を混ぜたものと一緒に煮汁も合わせてペースト状の大豆を混ぜて…丸めて空気を抜いて、樽の底に押し付けながら空気を抜いて半年〜1年間置いておく… だったかな…?」
エラノア「え?じゃあ大豆と塩と麹があればできるの?」
ナナシノ「たしかそうだったはず…麹は米麹でも麦麹でもなんでもよかったはず…味は結構変わるんですけど。」
エラノア「……じゃあ作れるよ…?」
ナナシノ「え!?うそ!?♡♡♡」
エラノア「大豆もあるし…塩ももちろんある…麹は…ビールからいけるかな…米麹の作り方がわかれば…なんとかいけるかも…」
ナナシノ「そうだ!!お米ある!!米麹から味噌できる!!ビールの麹菌からいけるぞ!!やばい!!テンションぶち上げ!!!♡♡
よし!!絶対絶対絶対絶対絶対作る!!味噌作る!
こうしちゃあおれん!!はやく材料を手に入れましょう!!」
エラノア「えー!ちょ…ちょっとまって!!お金払わないとー!」
キリがいいので、今回で第一章終了です。
次章からは、味噌作りします。お楽しみに。
ちなみに、エラノアの先祖ですが、元ネタは僕の先祖です。
マジで村一番の大金持ちで、その村は辺りで一番の貧乏村でした。
だから田んぼ【は】あるんです。




