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プロローグ
短編予定です。
毎日0時に更新します。
久しぶりに訪れた恋人の住むアパートの部屋の扉を開けると、そこには慣れ親しんだ二人の顔があった。
学生時代から付き合い続け、結婚も考えている恋人と、いつも傍で応援してくれていた親友。
お盆の時期に仕事が立て込み帰省できなかった為、時期をずらして恋人と親友のいる地元に戻ってきた由希子は、あまりの事態に頭が真っ白になり、何の言葉も出てこなかった。
慌てながら何か叫んでいる恋人に、顔面蒼白でただ泣き続ける親友。由希子が合鍵で部屋に入った時、二人は一糸纏わぬ姿でベッドに横たわっていたのだった。
二人は茫然と立ち尽くす由希子に何か言っていたが、由希子は何も言わず部屋から飛び出したのだった。