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強欲
「へえ、強欲ですか。このキリスト教徒からすれば憎むべき存在ですね」
「こちらとしても、お前さん達はすんげえ憎んでるんだけどなぁ」
つかみ所の無い、飄々とした態度。しかし、その薄ら笑いの奥には、底知れない何かがあった。
(・・・これまでの魔とは、まったくの別物・・・!)
(この方、今まで感じてきた気配とは、全然違う!!)
「まあ自己紹介はこのへんにしておいて。いきなりだけど失礼!」
「く!・・・何これ、重い!?」
グリードのいきなりのパンチに、聖気を纏わせたナイフで咄嗟にガードした奈緒。しかし、衝撃の重さに耐えきれず、少し弾かれる。
「奈緒さん!」
マリアの大砲のような拳。それをまるで見ているかのようによけるグリード。
(え!?死角を突いたはずなのに!?)
「残念、俺は強欲でな。後ろに視界が欲しくて後ろに目を生成したんだ」
「「は・・・!?」」
「先に言っておこう。俺の能力は、俺が欲しいものを具現化させる能力だ!!」
作者の都合により、投稿がすんごく不定期になります。ご了承ください