異質
それから、村への侵攻は激しさを増す一方だった。
奈緒とマリアは日中は修練、夜は討伐という生活を繰り返す。
ちょくちょく強めの魔も現われた。ゴーレムや白蛇、ゾンビの軍団などだ。
最初こそ苦戦していたものの、最終的には目を瞑ってでも倒せるほどになった。
現在の戦闘スタイルは、マリアは射程の長い魔法と拳をつかって。奈緒はナイフなどの刃物を使って手数で攻める。ただ奈緒は遠距離が苦手なのでマリアに任せっきりだ。
そして、奈緒の自慰行為も加速していた。
マリアは驚異的な速さで寝るので、誰にも聞かれない。ここ最近はエスカレートして上だけでは満足できず、下にまで到達している。
そしてその影響か、少し胸が大きくなった。
万年Aカップと呼ばれた奈緒の胸が、Bカップくらいまで大きくなった。
ただ、マリアは気づいていないようだ。
その日も、いつも通り、魔が来るはずだった。
夜。奈緒とマリアは楽しみに魔が来るのを待っていた。
しかし、そこで感じたのは、今までとは違う瘴気。明らかに、異質だ。
「「――!」」
二人は、弾かれたように出現地点へ向かった。
「よお。」
二人を迎えたのは、ただの挨拶。なのに、謎の威圧感があった。
「あんた、誰?」
「ああ。俺はグリード。このあたり一体を統括する魔族だ。」
「へえ。でしたら丁重にお帰り願います。」
「いや、あんたらツブすまでは帰れねえんだわ。」
彼はただ話しているだけ。なのに、異様な緊張感が場を支配していた。