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第4話 〜寝場所〜


「えっ!?本当に!嘘でしょ?」


咲が口を押さえてそう言った。

隣で堀井も信じられないと言う様な顔をしている。


「お前達、分かってたんじゃないのか?」


ちょっと驚き過ぎだと思う。

さっきまで本当の事を教えろと全てが分かっている様に言っていた咲が事実を教えても嘘だと言ってくる。これ以上俺はどう答えれば良いのだろうか?


「何となく私より強いかな?って思ってただけでそこまで違うとは思ってなかったよ」

「それより何でステイタス隠蔽なんて使ったんだ?いくら勇者の俺より強いって言っても隠す必要は無いだろ?」

「俺のスキルに危機回避ってあるだろ?あれが教えてくれたんだ」

「それってどんな感じなんだ?」

「どんな感じと言われても何と言ったら良いだろ?勘って言ったら分かりやすいかな?ちょっと違うんだけど……」


スキルを使うって言うのは説明しにくいのだ。感覚の問題だから言葉にできない。


「ふーん、まぁいいや。俺も使える気がするし」


堀井は興味を持って聞いてきたと思ってもすぐにどうでも良くなる正確だ。飽き性ってやつなのだろうか?

俺は自分が納得行くまで気が済まないのだが。


「じゃあ、魔法も感覚で出来るのかな?」


咲が俺に聞いてくる。


「魔法は使える気がしないんだよな。俺も」


多分だが、魔法以外のスキルは全て日本にいる時から使っていた。しかし、魔法は使った事がないから分からないのだ。


「でもりゅーくんステイタス隠蔽使ったのよね?さらに今、思うとステイタスオープンだって魔法の一種じゃないのかな?」


確かに咲に言われた2つの俺たちが行った行為は日本ではすることのなかった事だ。それにステイタスオープンは何魔法になるのだろうか?俺のスキルにステイタスオープンなんて無かったし咲や堀井のスキルにも無かった。


「そんな分からない事は考えても仕方ないけどし、明日俺たちの訓練をするみたいだから、明日聞こうぜ」


堀井が珍しくまともな事を言ったのに驚いた。


「だから、もう寝ようぜ。今日は色々あり過ぎて疲れた」


そう言って堀井はベットに飛び込んだ。


「堀井ぃぃー!待ったぁぁー!」


咲が大声で堀井寝るのを制しした。

それに咲が堀井の事を呼び捨てにするなんて初めてだ。

それほど大切な要件なんだろうか?


「ベットで誰が寝るか決めないと!」

「それかい!」


俺は似合わずツッコミを入れてしまった。

咲が大声出すから今後についての大切な話をするのかと思った。


「そんな事で大声出すなよ!」

「そんな事じゃないもん!大切な事だもん!りゅーくんには分からないの?」

「どこで寝るなんてどうでも良くない?」

「じゃあ、堂川は床で寝ろよ!」


床は流石に寝る場所を気にしない俺でも嫌だ。


「よし!じゃあジャンケンだ!」


いつの間にか堀井がこの場を仕切っている。


「「「ジャンケン ポン!」」」




結局俺は負けた。



咲がベットで堀井がソファー、そして俺は部屋の端の藁の上で寝る事になった。こんな豪華な部屋に何故、藁があるかは謎だが床よりはマシなので俺はそこで寝る事にした。


明日から訓練開始だ。

俺は魔法と言うファンタジーな世界に心を踊らされていた。


これから起こる運命も知らずに……。

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