表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/24

第2話 〜最強説〜



「どうか、この国を救って欲しい」


頭を下げ無さそうな王様が俺たちに頭を下げている。


「すみません、話が掴めないのですが……」


よし!咲、良く聞いた!

こういうのは聞きにくいよね!


「あぁ、すまんすまん。まず君達が今この場所にいる経緯から話そう」


王様が説明を始めた。

もし、これで家に帰れないなんて言われたら俺は泣く。


「単刀直入に言うと、君たちを私が異世界召喚した。話が掴めないのは分かるがどうか最後まで聞いて欲しい。今、私たちの国は壊滅の危機にある。この世界には4つの種族がいて、まず、私たち人族、そして長命で知識が豊富なエルフ族、力が強い獣人族、最後に圧倒的な魔力量を誇り4種族の中で1番強い魔族、この4つの種族でこの世界は成り立っている。そして、今、魔族達が動きだした。そこで3種族合同会議を行い異世界から勇者を呼ぶことになり、それで呼び出した勇者が君たちなのだが、呼び出す勇者は1人のはずなんだ」


もしかして、勇者は1人であとはおまけってオチか?


「それって……」


咲が恐る恐る王様を見る。


「多分、2人は巻き込まれたんだな」

「ちょっと待て!巻き込まれたって、巻き込まれた2人の安全は確保されてるんだよな?それに俺たち帰れるのか?」


堀井が怒鳴り気味で王様に言った。


「そこの者!王様に無礼であろうが!」

「騎士団長殿、まぁ落ち着きたまえ。気持ちが荒ぶるのも分かる。それに勇者召喚によって召喚された者は勇者ほどでは無いがステイタスが上がっているはずだから安全と言っても過言じゃないだろう」


ステイタスが上がっているのか。

それに俺たちが日本に帰れるのか気になる。


「あと、君たちが帰れるかどうかじゃが、正直に言うと君たちの変える方法は見つかっていない」

「えっ!?」


咲がちょっとした悲鳴を出した。


「しかし、可能性はある。勇者が私達、召喚主の望みを叶えたら帰れるかもしれない」


そうか、要件を果たせば帰れるのか。

だが、勇者が誰かなんて俺たちにはわからない。


「すみません、誰が勇者なのか分かる方法はあるのですか?」


勇者が誰かなんていくら考えても分からないので王様に聞いてみた。


「ああ、『ステイタスオープン』と唱えてみてくれ。そうすると神に与えられた職業や攻撃力、生命力、防御力、魔力が分かるであろう」


俺たちは言われた通りにやってみる。


『ステイタスオープン!』


すると俺の前に某VRゲームを題材にしたアニメで出てくる画面の様な物が現れた。

そこには文字が書かれている。



ーーーーーーーーーーーー

・堂川 龍二

・種族:人間

・属性:火、水、風

・職業:精霊魔法師Lv1


攻撃力:2300

生命力:2600/2600

防御力:1100

魔力:3100/3100

スキル


・曲刀技 Lv.8

・強化魔法 Lv.5

・武術 Lv.8

・炎魔法 Lv.1

・水魔法 Lv.1

・風魔法 Lv1

・気配察知 Lv.7

・危機回避 Lv.5

・ステイタス隠蔽 Lv.Max


エクストラスキル


・言語理解

・脅威の記憶

・世界眼



ーーーーーーーーーーーー



どうやらここでのステイタスは日本にいた時の影響を受けている様だ。

例えば剣道と空手で全国大会に出たことのある俺は曲刀と武術のスキルがあるし、先生の気配で起きたり寝たりしていた俺は気配察知のレベルが高い。

しかし、まだこの世界のステイタスの基準や堀井達のステイタスがまだ分からないのでなんとも言えない。


「では、次に私達が君たちのステイタスを確認したいのでこの結晶に手をかざしてくれ」


そう王様が言った瞬間に隣の王女様だが不気味な笑顔を浮かべた気がする。


「じゃあ、まずその女の子から頼む」


王様に言われて咲は前に進む。

王様の隣に居た騎士が咲を結晶の前まで誘導する。

そして、結晶に手をかざすと大きなスクリーンの様な物が出てきて咲のステイタスを写し出した。


ーーーーーーーーーーーー

・加藤 咲

・種族:人間

・属性:光

・職業:回復魔法師Lv1


攻撃力:650

生命力:800/800

防御力:700

魔力:970/970


スキル


・回復魔法 Lv.1

・光魔法 Lv.1

・曲刀技 Lv.7

・気配察知 Lv.3


エクストラスキル


・言語理解

・リーダーシップ


ーーーーーーーーーーーー


「ほうほう、回復魔法師か。もし、勇者として召喚されていれば職業には『勇者』と書かれるはずだから君は勇者では無いみたいじゃの。しかし、これは凄い。君のステイタスは騎士団に入れる程のステイタスじゃよ」


王様は笑顔でそう言った。

隣の王女は何も悟れないようなポーカーフェイスの持ち主だ。無表情で何を考えているかわからない。

しかし、俺の危機回避スキルが警鐘を鳴らしているのが何となく分かる。日本にいた頃には感じなかった感覚だがこれがスキルを使っているという事だと直感でわかる。しかし、危険度がそれほど高くないのも分かるので今は放っておこう。


「次はその茶色の髪の奴」


堀井の事だ。

堀井は少しチャラい。

空手をやっているのならもっと真面目になって欲しい。

本人にそれを言うといつも偏見だと言われて怒られてしまう。

まったくその通り何だが…


そして咲と同じ様に堀井は結晶に手をかざした。

スクリーンに堀井のステイタスが浮かび上がる。


ーーーーーーーーーーーー

・堀井 才人

・種族:人間

・属性:光、闇

・職業:勇者Lv1


攻撃力:1200

生命力:1100/1100

防御力:800

魔力:1000/1000


スキル


光魔法 Lv.1

闇魔法 Lv.1

武術 Lv.7

会話術 Lv.5

気配察知 Lv.3


エクストラスキル


言語理解

聖剣使い


ーーーーーーーーーーーー


「おぉー!貴方が勇者様だったか。流石は勇者様、咲殿でも凄いと思ったのだが貴方は私の予想を上回った。なんと全てのステイタスが平民の10倍以上だ」


王様はとびきりの笑顔で席を立っていた。


「最後にそこのパッとしない者」


騎士にそう呼ばれる。

流石にそれはないだろう!

確かに俺の前に勇者出ちゃったけど俺の方がステイタス高いし!

ちょっと待てよ。勇者よりもステイタスが高いってやばくないか?

冷静に考えてみればさっき王様が堀井のステイタスを平民の10倍以上って言っていた。それなら俺のステイタスはどうなるんだ?

それに、さっきから出ている危機回避の警鐘が気になる。

ここはステイタス隠蔽を使っておこう。

何に使うのかよくわからないスキルだったがあってよかった。


もしかして俺、最強説?



2日に一回投稿できるかも分かりませんが次回も見てください。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ