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過去
自分から過去を話すのは平気になってきた
笑い話にできるようになってきた
同情してもらいたくて話すのもやめられるようになってきた
理解されなくても大丈夫と強がらなくなってきた
話さなければいい
確かにそうだ
でも、話さなければいけないときもある
その時、全部を嘘で固めたくはない
それに話すことで整理できることもある
自分の過去から逃げたくない
そう思って生きてきた
向き合ってきたつもりだった
でも、ふいにあの頃の現実を突き付けられると、逃げていた自分に気づく
とまらない涙でせいで気づく