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ともしびスペース  作者: 厚木さめ
6/8

六話

また遅くなりました。

ギリ今週です。

  朝起きると、母親はいなくなっていた。

  書き置きには、

「もう現場に入らなきゃ。今度はバラエティなのよ。しっかり笑いを取ってくるんだから!」

  と、可愛い猫のイラストとともに書かれていた。

「猫なんて、この世界からいなくなって随分たつのに」

  キャラクターとしては生き残っている。

  可愛いものは、文化として保護されるのだ。

「学校……」

  メイアは呟く。一人でいると、どうしても独り言が多くなってしまう。人の声を求めているのだろうか。

  寂しいのかもしれない。

  メイアは自分を冷静に分析する。

「アルセ」

  昨日の母親の発言が思い出される。少し顔を赤らめた。

「好きなんかじゃないし」

「うん?」

  近くにアルセの顔があった。

「え⁉︎」

「昨日メイアのお母さんから電話があって。朝メイアを迎えにいってあげてって。ほおっておくとまた町の外の方に行っちゃうでしょ」

  アルセが微笑む。余計な気を回しやがって、とメイアは母親を恨んだ。

「で、好きなんかじゃないって何?」

  アルセはにやにやとメイアを見つめる。

「何? 僕に恋しちゃったの?」

  なわけないよねぇ、と、アルセは笑い飛ばしたが。

  メイアはちょっぴり、可能性を感じてしまっていた。

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