登場人物
第1章
【北原信冶】
魔族掃討軍第0309小隊所属の23歳。「魔族は人間族を虐げる悪魔のような存在であり、駆逐せねばならない」という軍の方針を信じ戦ってきたが、前線部隊から収容所に移り、由美香と出会ったことでその思想に疑念を抱き始めるようになる。基本的には真面目で素直な性格だが、納得のいかないことは絶対に認めない、頑固な一面も。
【栗林奏】
魔族掃討軍第0309小隊の小隊長。22歳。長身で女性らしい魅力に乏しいことを本人は気にしているようだが、女性軍人としてはトップクラスの実力を持った刀使いである。非常にプライドが高く、時にそれが彼女の正直な気持ちの邪魔をすることも。信治に対しては、幼馴染としてのそれ以上の想いを抱いているようで……。
【矢野将太】
魔族掃討軍第0309小隊所属の22歳。背が低いことと、そばかすがコンプレックスだったりする。自分の欲望には忠実なタイプ。現在の自分の立ち位置には納得していないようで……。
【伊藤祐介】
第5魔族収容所看守。26歳。収容所にて、信治の指導役となる。ある過去の経験から、他の軍人以上に魔族に対して壁を作っている。
【鈴木雅也】
第5魔族収容所看守。25歳。響とつるんで看守としての生活を「楽しんで」いる。身長が低いことを気にしているらしい。
【富田響】
第5魔族収容所看守。25歳。染髪にピアス、喧嘩好きの典型的なチンピラ。魔族に対しては何の感情も持っていない。
【千住院由実香】
魔族。20歳。氷の魔法を使う。冷静で誠実な性格。魔族掃討軍によって捕らえられるが、信治によって助け出される。何か秘密を抱えているようだが……。
第2章
【丹波美奈】
魔族掃討軍第0309小隊所属の19歳。ショートカットの眼鏡女子。背若くして小隊の中でも厚い信頼を寄せられている小隊のルーキー。
【上田瑞紀】
魔族掃討軍第1008小隊所属の23歳。ショートカットのクールビューティー。その言動からか、「可愛い」より「格好いい」と言われることの方が多いとか。2本の短剣を使った素速い戦闘スタイルを得意とする。啓太と共に梓を救出するために軍に入った。
【若松啓太】
魔族掃討軍第1008小隊所属。23歳。少しパーマがかかった髪が特徴。考えていないようで実はよく考えていたりする。少し頑固なところはあるが、仲間思いの男。梓と恋愛関係を持つも、魔族掃討軍によって仲を引き裂かれてしまう。
【六神殿梓】
炎の魔法を使う魔族。23歳。快活な性格だが、実はけっこうデリケート。解放宣言前には瑞紀や啓太と交流を持っていたが、魔族掃討軍に捕らえられたことで人間族に対する不信感を募らせている。
第3章
【鏑之宮修】
炎の魔法を使う上級魔族。21歳。その魔法のせいか、少々色黒。上級魔族に選ばれたこともあってか、少々自己中心的な性格である。由美香とは恋愛関係にあったが、魔族掃討軍によってその仲を裂かれてしまう。魔族議会では、他の上級魔族に相手にされないのが不満。
【杉田総一郎】
23歳。国で1位2位を争う剣術の持ち主だが、魔族掃討軍には所属しておらず、気の向くままに各地を旅している。モットーは「石橋を叩いて渡る」。
【啝民城渚】
鋼の魔法を使う魔族。18歳。人形のように整った顔立ちをした美少女。魔族掃討軍の「兵器」として育てられた結果、父の言葉に服従し人を殺すことを何とも思わない、正しく人形のような存在になってしまった。
第4章
【加藤正史】
魔族掃討軍の元訓練員。58歳。色の抜けてしまった髪は前から後退気味で、老眼も進んでいるが、現在も小さな町で道場を経営している。不愛想だが、教え方は一流。信治や奏、将太も彼の教え子の1人である。
第5章
【飯田誠】
エトニアにある診療所の医師。30歳。苦労が多いせいか、前から髪の色素が抜け始めていることが密かな悩みだったりする。少々体脂肪率が気になる体格であったり、ヘビースモーカーであったりと、医者らしからぬ言動も多いが、その腕前はトップクラス。
【啝民城明憲】
上級魔族。45歳。鉄の魔法を使う。表立って動くことはせず、裏から根回しをするタイプ。皺も増え始めた年頃にしては眼光の鋭い男である。しかしそれがますます彼を狡猾な男に見せている。
【西澤義秀】
魔族掃討軍総帥。60歳。かつての演説(=解放宣言)によって、今も人間族の国民たちから支持を得ている。
【須藤賢吾】
魔族掃討軍副総帥。40歳。長身で逞しい体つきに見合った実力を持っており、頭脳も明晰な男。ルックスもよく、部下たちからの人気も抜群。