第四十三話……幕間:帝国艦艇要覧(主要主力艦・性能抜粋)
――帝国艦艇要覧
本資料は、銀河聖帝国ノヴァ軍が運用する主力艦艇の概要を、報道関係者向けに整理したものである。
帝国艦隊は、広大な宙域における秩序維持を目的とし、多数の実用艦を戦列として運用することを特徴とする。
本要覧に記載される艦艇は、その中でも戦列運用の中核を成す代表的艦種であり、帝国艦隊の全貌を示すものではない。
詳細な性能・配備状況については、安全保障上の理由により公開を制限している。
――銀河聖帝国ノヴァ宇宙艦隊・総作戦本部付き広報課
■ 帝国主力戦列艦の基本構成
帝国艦隊の戦列は、ビーム艦とミサイル艦を立体的に複数のブロックとして配置することで構成される。
帝国主力艦艇は、艦首砲および巨大ミサイルの運用上、
•急旋回
•高G機動
•単艦突進
を意図的に排除して設計されている。
駆逐艦・巡洋艦クラス以上は単艦性能も高く設計され、艦隊内においてはブロックごとの長として指揮担当役を担う。
■ 主力艦艇性能
〇艦首砲装備ビーム艦(主力戦列艦タイプ)
帝国艦隊戦列の中核を成す量産型主力艦。
•艦種:ビーム艦
•全長:約200メートル
•全幅:約 50メートル
•標準搭乗員:120名
•主機:中型エーテル反応炉×1
•機関出力:4.5ペタワット(4.5PW)
主武装
•艦首固定式・重収束ビーム砲×1
o口径換算:約8メートル(収束時:
o有効射程:約1.5光秒(約450,000km)
o出力:機関依存
副武装
•近接戦闘用ビーム連装砲×6
•多用途VLS(40セル)
•防御重力場発生装置
•対ビーム電磁防壁発生装置
機関性能
•常用巡航速度:0.02c(光速の2%)
•最大速度:0.15c
〇艦腹収納型質量弾装備艦・戦列型ミサイル艦タイプ
帝国艦隊戦列の中核を成す量産型ミサイル艦。
•艦種:ミサイル艦
•全長:約225メートル
•全幅:約 55メートル
•標準搭乗員:180名
•主機:中型エーテル反応炉×1
•機関出力:3.0ペタワット(4.5PW)
•地上戦用舟艇×2
主武装
•艦腹搭載超大型誘導弾×1
o全長:約155m
o弾頭:可変式(対艦・対編隊・攪乱)
o最大射程:約30光秒(約900万km)
※ 発射後は艦隊後方に退避、
再装填は補給艦依存。
副武装
•25mm対空レーザー機銃座×4
•多用途VLS(20セル)
•防御重力場発生装置
•対ビーム電磁防壁発生装置
•地上戦用舟艇×2
機関性能
•常用巡航速度:0.02c(光速の2%)
•最大速度:0.10c
■ 駆逐艦クラス艦艇性能
(高速護衛・迎撃指揮艦)
〇 多用途駆逐艦(戦列護衛タイプ)
ビーム艦・ミサイル艦によって構成される戦列ブロックを近接防衛および迎撃指揮の面から支援する艦艇。
駆逐艦は単艦での戦闘能力を有するが、その本質は戦列の“皮膚”として機能することにある。
基本性能
•艦種:駆逐艦
•全長:約250メートル
•全幅:約45メートル
•標準搭乗員:200名
•主機:高機動型エーテル反応炉×1
•機関出力:5.0ペタワット(5.0PW)
主武装
•艦首半固定式・高速収束型ビーム砲×2
o口径換算:約7.5メートル
o有効射程:約1.5光秒(約450,000km)
o出力:機関依存
※ 艦首固定ではあるが、
限定的な姿勢制御による照準修正が可能。
副武装・装備
•近接戦闘用ビーム連装砲座×6
•25mm対空レーザー機銃座×8
•多用途VLS(24セル)
•短距離跳躍魚雷(4連装)×2
•防御重力場発生装置(簡易型)
•対ビーム電磁防壁発生装置
•追加型高性能ブラスター×4
機関性能
•常用巡航速度:0.025c
•最大速度:0.20c
※戦列艦より高機動で、特殊戦術兵器である短距離跳躍魚雷を装備する。また、性能のわりに非常に高価で、配備されない艦隊も多い。
艦隊内役割
•戦列ブロック外縁の防空・迎撃・偵察
•高速目標の捕捉・牽制
•戦列艦群の局所指揮補佐
■ 巡洋艦クラス艦艇性能
〇 戦列巡洋艦(ブロック指揮タイプ)
巡洋艦は、複数のビーム艦・ミサイル艦・駆逐艦を束ねる「戦列の中隊長」として設計された大型艦艇である。
単艦性能は主力戦列艦を大きく上回り、艦隊運用においては実質的な前線指揮艦となる。
基本性能
•艦種:巡洋艦
•全長:約400メートル
•全幅:約70メートル
•標準搭乗員:360名
•主機:中型エーテル反応炉×2
•機関出力:7.5ペタワット(7.5PW)
主武装
•艦首固定式・重収束ビーム砲×4
o口径換算:約8メートル
o有効射程:約2.0光秒(約600,000km)
o出力:機関依存(最大7.5PW)
※ ビーム艦の主砲より高出力だが、戦艦級ほどの象徴性は持たない。
副武装・装備
•中距離制圧用ビーム三連砲塔×3
•近接戦闘用ビーム砲×4
•25㎜対空レーザー機銃座×12
•多用途VLS(104セル)
•高度火器管制・戦列指揮システム
•防御重力場発生装置(強化型)
•対ビーム電磁防壁発生装置
•地上戦用揚陸舟艇×10
機関性能
•常用巡航速度:0.02c
•最大速度:0.18c
※ 高速性よりも出力安定性と指揮継続性を重視。高い抗堪性をもつ。
艦隊内役割
•戦列ブロックの指揮統制
•火力配分・照射同期の調整
•敵目標への重点打撃指示
■ 戦艦クラス艦艇性能
〇 帝国戦艦(重装スペック指揮艦型タイプ)
戦艦は、帝国艦隊において戦列ブロックを直接指揮する存在ではない。
その役割は、一個艦隊全体における広範囲指揮能力であり、戦場においては「在る」こと自体が戦力とされる。
巡洋艦が「前線の中隊長」であるならば、戦艦は後方に位置する「総司令官」と「軍旗」を兼ねる。
基本性能
•艦種:戦艦
•全長:約800メートル
•全幅:約140メートル
•標準搭乗員:980名
•主機:大型エーテル反応炉×4
•機関出力:22ペタワット(22PW)
※ 単艦で一個戦列ブロックを上回る演算・管制能力を有する。
主武装
•艦首固定式・超重収束ビーム砲×8
o口径換算:約16メートル
o有効射程:約3.5光秒(約1,050,000km)
o出力:機関依存(最大22PW)
※ 本兵装は戦列支援および決戦打撃専用であり、通常の砲撃戦ではあまり使用されない。
参謀本部注記
「撃つ時点で、すでに戦況は終盤である」
副武装・装備
•中距離戦闘用ビーム三連砲塔×6
•近接戦闘用ビーム連装砲塔×12
•25㎜対空レーザー機銃座×24
•多用途VLS(256セル)
•超高度火器管制・全艦隊統合指揮装置
•防御重力場発生装置(戦艦級・多層型)
•対ビーム電磁防壁発生装置(戦艦級)
•地上戦用揚陸舟艇×24
•長期独立作戦用指揮・補給区画
機関性能
•常用巡航速度:0.02c
•最大速度:0.08c
※ 高速機動は想定されていない。大型かつ重質量ゆえ、宇宙桟橋への接岸は複数の曳航船を必要とする。
艦隊内役割
•艦隊全体への心理的・戦略的威圧
•戦列ブロック後方からの最終火力投射
•戦略宙域における抑止存在
•艦隊司令部・予備指揮所としての機能
■ 戦艦に関する運用上の注意
•数は極めて少ない
•損失は政治的・戦略的影響が甚大
•前線突出は原則として禁忌
帝国艦隊において、戦艦が撃沈される状況とは、すでに戦況が別の段階に移行したことを意味する。
※本資料は公開可能な範囲において、帝国艦隊主力艦艇の概要を示したものである。




