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美容院じゃないよ、床屋だよ!  作者: 双鶴


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5/7

「この本とアイドルと同じ髪型」これは緊張するぜ

えー、最近はですね、髪型の注文もずいぶん細かくなりまして。

「この本の表紙の人みたいにしてください」なんて言われることもあるんです。

で、この前来たのが、大学生のユウトくん。

手に持ってたのが、アイドル写真集。しかも限定版。


「この髪型、できますか?」って言うんですよ。

見てみたら、前髪は斜めに流れてて、後ろはふわっとしてて、横は…消えてる。

いや、これ写真の角度の問題じゃないか?


でもね、ユウトくん、真剣なんですよ。

「推しと同じ髪型にしたら、ライブで目が合うかもしれない」って。

……それ、髪型じゃなくて運命の話だよ!


で、わたし、言いましたよ。

「ユウトくん、これはただのカットじゃない。これは“推しへの祈り”だ」って。

そしたら彼、椅子に座るなり手を合わせて「お願いします」って。

……ここ、理容室だよ?神社じゃないよ?


でね、切ってる間もずっと緊張してるんですよ。

「もし失敗したら、推しに嫌われるかも…」って。

いやいや、推しは君の髪型で判断しないと思うよ!


でもね、仕上がったら、これがまた…奇跡の一致。

鏡を見たユウトくん、涙目で「これ…本人より似てるかも」って。

わたし、言いましたよ。

「君の推しは、今日から君自身だ」って。


で、帰り際にユウトくんがこう言いました。

「次は、推しの冬の髪型でお願いします」って。

……季節で変えるのかい!

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