表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
美容院じゃないよ、床屋だよ!  作者: 双鶴


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

4/7

モヒカンとツーブロック

えー、髪型というのはですね、時代を映す鏡でございます。

昭和の角刈り、平成のソフトモヒカン、令和のツーブロック。

どれもこれも、頭の上に時代が乗っかってるんです。


この前ね、大学生のリュウくんが来ましてね、こう言うんですよ。

「モヒカンにしてください。戦士っぽく」って。

いやいや、モヒカンってのはね、ただの髪型じゃない。

あれは“決意の刃”、人生の覚悟が立ってるんです。


で、わたし、バリカンを持ってこう言いました。

「リュウくん、君は何と戦うんだ?」って。

そしたら彼、真顔で「就活です」って。

……戦場、意外と現実的!


で、隣の椅子には高校生のカズくん。

「ツーブロックでお願いします。校則ギリギリで」って。

ツーブロックってのはね、境界線の美学なんですよ。

上と下、社会と自由、校則と反抗。

その間に、理容師の魂が宿るんです。


で、わたし、切りながらこう言いました。

「このライン、君の人生の分岐点だぞ」って。

そしたらカズくん、急に「じゃあ、右だけ残してください」って。

……分岐、極端すぎるだろ!


でね、モヒカンとツーブロックの二人が並んで座ってると、

まるで“戦士と外交官”みたいなんですよ。

片や突撃、片や交渉。

でもどっちも、自分を表現したいって気持ちは同じ。


髪型ってのはね、言葉より雄弁なんです。

「俺はこう生きたい」って、頭が語ってるんです。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ